広瀬すず×中川大志、吉沢亮×大原櫻子、清原翔×北乃きい 『なつぞら』“ベストカップル”は?

照男(清原翔)×砂良(北乃きい)

 ところで、本作『なつぞら』において、理想のカップルといえば、柴田家の長男、照男(清原翔)と砂良(北乃きい)ではないだろうか。なつが東洋動画で手がけた長編漫画映画『白蛇姫』は、なつが高校の演劇大会で演じた物語のヒロインで、脚本を書いた倉田先生(柄本佑)は十勝の森に住む砂良をモデルにしているとしていた。吹雪で倒れていたなつを救ってくれたのが砂良の父親で彫刻家の阿川弥市郎(中川丈雄)だった。

 なつを助けてくれたお礼に富士子(松嶋菜々子)と阿川家を訪れた照男は砂良に一目ぼれしたのだろう。頼まれてもいないのに牛乳を届け、真面目な照男の素直な好意はすぐに伝わる。

 プロポーズが何といっても印象的で、菊介(音尾琢真)と天陽がプロポーズ・コント(?)に参加した。天陽が新鮮な牛乳を持って阿川家を訪れたところに柴田家で働く菊介が照男の手作りバターを持って登場し、天陽に向かって菊介は「照男がどれほど砂良のことを好きか」大げさにアピール。そこへ熊の毛皮を被った照男が現れ、「食べることだけは一生困らせない。美味しい人生を約束します」「結婚してください」と頭を下げた。なぜか、天陽も菊介も一緒に頭を下げて、3人まとめてプロポースしたかのような構図に……。

 父親の弥市郎が熊の毛皮を被った照男のことを「撃つか?」と真顔で銃を向けると、「撃つ時は自分で撃つから。嫁入り道具にはそれをちょうだい」と答える砂良。さすが、野生の熊も鮭をラブレター代わりに持ってくるだけのことはある。ミステリアスで、肝の据わった十勝美人だ。

 真面目で優しい父親、柴田剛男(藤木直人)とたくましくて懐の深い富士子(松嶋菜々子)のように照男と砂良も相性抜群、微笑ましいカップルが誕生した。

 泰樹(草刈正雄)がなつに継いでもらいたかったバター作りだが、照男と砂良が2人で作るバターなら美味しいに違いないとも思わせる。

 理想のカップル度☆☆☆ 相性☆☆☆

 主人公のなつの恋愛模様も気になるが、夕見子や雪次郎が今後どんな恋をして、どんな物語を紡いでいくのか。新しいカップルの誕生にも期待して見守っていくしかない。

■池沢奈々見
恋愛ライター、コラムニスト。

■放送情報
連続テレビ小説『なつぞら』
4月1日(月)〜全156回
作:大森寿美男
語り:内村光良
出演:広瀬すず、松嶋菜々子、藤木直人/岡田将生、吉沢亮、清原翔/安田顕、音尾琢真/小林綾子、高畑淳子、草刈正雄ほか
制作統括:磯智明、福岡利武
演出:木村隆文、田中正、渡辺哲也ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/natsuzora/

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