“ブラック”高橋一生 VS “ふわふわ”中村倫也 『凪のお暇』期待を裏切らない第一話

 本日、7月19日から金曜ドラマ『凪のお暇』(TBS系)がスタートする。主人公を演じる黒木華を取り巻くのは、高橋一生に中村倫也と、聞いただけでも気持ちが高ぶる俳優2人。胸を弾ませ第一話試写会に参加すると、期待を裏切らないワクワクのドラマが待っていた。さっそく、その見どころを紹介していきたい。

 原作は、月刊誌「Elegance イブ」(秋田書店)で連載されているコナリミサトの同名漫画。空気を読みすぎて他人の目を必要以上に気にする28歳OLの主人公・大島凪(黒木)が、勤めていた会社も、付き合っていた彼氏も、住んでいた部屋も、SNSも、ありとあらゆるものを捨て、人生をイチからやり直す“人生リセットストーリー”だ。

人生を見つめ直すキッカケになる物語


 凪が“人生をリセット”するまでの課程を描く第一話は、上がったり下がったりが忙しいジェットコースターのような展開。都内の家電メーカーで働く凪は、ただただ平穏に暮らすために、場の空気を読みまくり、理不尽な言葉にすら「わかる~」と同調する日々。友人のSNSをチェックし、心をえぐられながら“いいね”を押す。そんな姿に「わかる……」と感情移入すれば、ため息すら漏れてしまう。

 どこか腑に落ちないとはいえ、モテモテの我聞慎二(高橋)と密かに付き合っているという切り札を支えに、毎日を乗り切ってきた凪。だが、その慎二からのある一言で、心がポキッと折れてしまう。そこから人生のリセットストーリーが始まるわけだが、凪に限らず「人生をリセットしたらどうなるだろう」「すべてを捨ててやり直してみたい」とは、誰もが一度は考えたことがあるはず。

 そんな中、実際に行動を取った凪は、窮屈に息をする“現代人の夢”を乗せて、颯爽と走り出したヒロインのよう。その先に待っているのは、幸か不幸か。そして、私たちは何のために生きるのか、本当にやりたいことは何なのか……。黒木が放つふんわりとした空気に癒やされながらも、人生の深いところを改めて考えさせてくれる物語となりそうだ。

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