向井理に集まる「理想の上司」の声 『わたし、定時で帰ります。』回を重ねるごとに好感度が加速

 種田の独立が噂される中、来栖が初めてディレクターを務めることになる。ところが、ひとりよがりなプレゼンをする来栖に、クライアントは憤慨。社内会議でも中心となるのは種田であり、そんな状況にブチ切れた来栖は、種田に向かって「みんながみんな種田さんみたいに仕事できるわけじゃないんですよ。できる人間からしたら、こっちの気持ちなんて想像もつかないんでしょうけどね」と吐き捨てる。

 実は弟・柊(ハンドルネーム・愁/桜田通)からも同じように「僕の気持ち全然わかってない」と言われ、人の気持ちを理解し、寄り添うことの難しさを痛感していた種田。学生時代から物事を上から捉え、強がることが当たり前になっていた種田は、周囲から“完璧”と崇められる一方で、人を信用しない“とっつきにくい人”と思われるようになってしまっていたのだ。そして、そんな種田の救世主となったのは、やはり結衣だった。種田の“短所”を次々にあげ、「もっと弱いところ、出しちゃっていいんじゃない?」と。

 おかげで肩の荷が下りたのか、種田は「すみませんでした」と頭を下げる来栖に「あんだけボロクソ言われたの生まれて初めてだよ」と苦笑いしつつ「でも、いいよ。言われないとわかんないから」とほほえむ神対応。もともと膨大な量の仕事をクールにこなし、部下のがんばりを把握し、ミスがあればしっかりとカバーする。言わずもがな、見た目だってあり得ないほどイケているのに、自分の弱点まで受け入れるとなれば、それこそ最強上司の誕生である。

 物語の終盤には、結衣の婚約者・巧(中丸雄一)から「さすがにまだ結衣ちゃんのこと好きなんて、ありえないですよね?」と問われ、「いや、好きですよ。今でも好きです」とあまりにナチュラルな告白を繰り出した種田。上司としても、男としてもカッコ良すぎるWパンチに、「種田さん、かっけ~」と見事ノックアウトさせられてしまったわけだが、果たして結衣、巧、種田の三角関係はどんな結末を迎えるのか。ますますおもしろくなってきた。

■nakamura omame
ライター。制作会社、WEBサイト編集部、専業主婦を経てフリーライターに。5歳・7歳の息子を持つ2児の母。ママ向け&エンタメサイトを中心に執筆中。Twitter

■放送情報
火曜ドラマ『わたし、定時で帰ります。』
TBS系にて、毎週火曜22:00~放送
原作:朱野帰子『わたし、定時で帰ります。』シリーズ(新潮社刊)
出演:吉高由里子、向井理、中丸雄一、柄本時生、泉澤祐希、シシド・カフカ、内田有紀、ユースケ・サンタマリアほか
脚本:奥寺佐渡子、清水友佳子
演出:金子文紀、竹村謙太郎
プロデューサー:新井順子、八尾香澄
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/watatei/

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