『スター・ウォーズ』をJ・J・エイブラムスは救えるか!? エピソード9初映像から予想できること

 さて、今回の特報は、デス・スターの亡骸やダース・シディアスの笑い声など旧三部作からのファンを喜ばせるエイブラムスらしいものだった。しかし物語の核心に触れるものではなく、なぜ死んだはずのダース・シディアスが関わるのか、レイを追うTIEサイレンサーとTIEファイターを足したような宇宙船の操縦者は誰なのか、など疑問はいくつも浮かぶ。ルークのライトセーバーやレンのマスクなど前回破壊されたものが修理されて再登場するなど、「なかったこと作戦」とも取れる演出もあったが、ジェダイの書やラストの少年テミリ・ブラッグなど『最後のジェダイ』で張った伏線回収も注目だ。

 『ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー』の日本公開は、本国に1日も遅れることなく、12月20日に予定されている。これまでを振り返ると『スター・ウォーズ』は近年、マイナスなニュースが多く、シリーズを通して見ても、最も精神的にしんどい期間だった。しかし、『ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー』への盛り上がりを見ると、『スター・ウォーズ』ファンは、例え不穏な空気が流れようとも、熱を灯し続けられる執念深さが備わっているように思える。信じる力。まさに、『スター・ウォーズ』から学んだことが長年に渡って染み込んでいる。

■阿部桜子
ライター&編集者。映画と海外ドラマ。好きなジャンルは、「ディズニー」「アメコミ」「ホラー」。

■公開情報
『スター・ウォーズ/ザ・ライズ・オブ・スカイウォーカー(原題)』
12月20日(金)全国ロードショー
監督・脚本:J・J・エイブラムス
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
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