黒川芽以×大九明子監督『美人が婚活してみたら』対談 「なるべくリアル感を届けたかった」

大九「じろうさんが脚本を全然書いてこなかった」

ーー今回の作品はシソンヌのじろうさんが脚本を手がけているのもポイントですよね。

大九:これがまたすごい話で。打ち合わせで喋っていると、「あぁ、大丈夫です」みたいな感じなんですけど、全然書いてこないんです。12月に私のところに話がきて、「じゃあやりましょう!」とこっちはスタッフとかに声をかけて準備してやってるのに、じろう先生がなかなか……(笑)。打ち合わせにはご陽気でいらっしゃるんですけど、とにかく何回会っても一文字も書いてこなくて、プロデューサーとかも含めてどうしたらいいんだろうと。もしかしたら「婚活」というテーマとじろうさんという組み合わせに無理があったんじゃないかとか、抜本的に変えなきゃいけないんじゃないかとか、偉い人たちはそう考えていたらしいんですけど、私は「この人絶対書けるはずなのになんで書かないんだろう」と思っていて。年が明けて1回目の打ち合わせの時に、「すみません!」って土下座しながら打ち合わせの部屋に入ってきたんですよ(笑)。

黒川:(笑)。

大九:なんだと思ったら、「僕は面白いものしか書けないんです!」と(笑)。

黒川:名ゼリフですねー(笑)。

大九:芸人さんならではというか。すごく酷なことをお願いしているんだと改めて気がついて、プロデューサーたちとみんなで一生懸命、映画っていうのはコントみたいに四六時中笑わせるということではないので、どうかひとつそこを乗り越えていただきたいと説得して、「頑張れ、じろう!」という感じで(笑)。そしたら、「わかりました、書きます! いつまでに?」って言うので、「明日で」って言ったんですよ。そしたら本当に一晩で初稿を書き上げてきたんです。そこから何回か書き直してもらいましたけど。

ーー具体的にどういう部分が変わったのでしょう?

大九:それこそ最初はもうちょっとベタベタなコメディでした。じろうさんも探りながらだったと思うので、シーンによっては少しコント色が強かったり映画っぽさを意識しすぎたりがあったんですけど、全体のテーマとしてきちんと1人の女の人に寄り添った物語を書いていたんです。だから、もうあとはいじっても大丈夫だと思ったので、普段映画を作る時のシナリオ打ち合わせと同じマインドでやりました。

黒川:本当にドラマみたいな話ですね(笑)。

大九:ね。本当に土下座してる人、初めて見たもん(笑)。

(取材・文=宮川翔)

■公開情報
『美人が婚活してみたら』
全国公開中
監督:大九明子
原作:とあるアラ⼦『美⼈が婚活してみたら』(連載:まんがアプリVコミ、刊⾏:⼩学館クリエイティブ)
脚本:じろう(シソンヌ)
出演:⿊川芽以、臼田あさ美、中村倫也、田中圭、村杉蝉之介、レイザーラモンRG、市川しんぺー、⽮部太郎(カラテカ)、平田敦子、成河
製作:吉本興業
制作:よしもとクリエイティブ・エージェンシー、テレビ朝日
制作プロダクション:C&Iエンタテインメント
配給:KATSU-do
(c)2018吉本興行
公式サイト:http://bijikon.official-movie.com/

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