『グッドワイフ』常盤貴子の“日常”にも注目を 異色の弁護士ドラマとなったワケ

 メディアの注目を浴びたり、杏子と壮一郎の間には離婚の話も出てきたり、親にとっても、子にとっても何かとストレスフルである。それでも日常を大切にし続ける蓮見家は、きっとそうすることでこそ家族の明るさを少しでも維持し続けられるのだろう。洗濯をしたり、美味しいものを食べたり。そうした一つ一つが、ひょっとすると自分たちを救ってくれるのかもしれない。それこそまさに、「カーテンを開ける」だけでも十分に日常を荒廃から守ることができるのだ。

 蓮見杏子は『イノセンス』の黒川(坂口健太郎)のように科学に造詣が深いわけでもなければ、『QUEEN』の氷見(竹内結子)のように奇抜なアイデアでアッと言わせるようなタイプでもない。司法修習生時代の成績は優秀だった杏子でも、久しぶりの現場復帰ということもあって同僚たちに支えられる場面も多い。とはいえ、彼女は仕事であれ、家庭であれ一つ一つに丁寧に向き合っていく。今後の本作では夫の事件に関する“裏切り者”に関する謎をはじめ気になることが目白押しであるが、家での杏子や2人の子どもたちが“日常”を守ろうとする姿も注目してみてほしい。親にできるだけ苦労させまいとする子どもの姿は時に切なく思うものであるが、家庭で起こるストーリーもまた『グッドワイフ』の注目のポイントの一つである。

■放送情報
日曜劇場『グッドワイフ』
TBS系にて毎週(日)21:00~21:54
出演:常盤貴子、小泉孝太郎、水原希子、北村匠海、滝藤賢一、賀来千香子、吉田鋼太郎、唐沢寿明
脚本:篠崎絵里子
チーフプロデュース:瀬戸口克陽
プロデュース:東仲恵吾
演出:塚原あゆ子ほか
原作:based on “The Good Wife” produced in the United States by CBS Television Studios in association with Scott Free Productions and King Size Productions, and distributed by CBS Television Distribution” 
制作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/the_good_wife2019/

関連記事