ジュリア・ロバーツ、近藤麻理恵、ジェイソン・モモアも アカデミー賞に“ピンク旋風”巻き起こる?

 もちろん、アカデミー賞ならではの「豪華絢爛」スタイルも健在だった。グラミーとオスカーを連続で制した『スター誕生』のレディー・ガガは、オードリー・ヘップバーンが着用したTiffany & Co.伝説のイエロー・ダイヤモンドをカーペットに出現させ、今年のカーペット・ルール「クラシック」を決定づけた。ちなみに、このネックレスの推定値段は『オーシャンズ8』も真っ青な33億円。主演女優賞の筆頭候補『天才作家の妻 40年目の真実』グレン・クローズも負けてはいない。オスカー像と同じ黄金のドレスは400万個のビーズで形成されており、重量なんと約19kg。惜しくも受賞には至らなかったが、クローズは早くも「今後も楽しみな役がある」と予告。大女優の次回作を心して待とう。

 アワードの持つ権威をモノともしない「ドレスコード破り」は今年も現れた。プレゼンターとして登場したフランシス・マクドーマンドがVALENTINOのクチュールの下に履いたのは、なんとBirkenstockのサンダル。前述したアリの帽子と同様「日用品ライク」なニュー・アイテムだ。

 ワースト……と言うよりベストとワースト両方に挙げられる「賛否両論」枠は『女王陛下のお気に入り』陣の特権となった。焼き菓子のようなエマ・ストーンのLouis Vuitton、赤いラテックスがアヴァンギャルドなレイチェル・ワイズのGivenchy……あなたはお気に召しただろうか? 彼女たちと同じくチャレンジングだった裏のベスト・ドレッサーは、ショー本番中にうさぎたちを従えた女王陛下、メリッサ・マッカーシーで異論はないだろうが。

■辰巳JUNK
ポップカルチャー・ウォッチャー。主にアメリカ周辺のセレブリティ、音楽、映画、ドラマなど。 雑誌『GINZA』、webメディア等で執筆。

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