『オーケストラ・クラス』ラシド・ハミ監督が語る、デプレシャンやケシシュから学んだ演出術

『オーケストラ・クラス』ラシド・ハミ監督が語る、デプレシャンやケシシュから学んだ演出術

 『コーラス』『幸せはシャンソニア劇場から』のプロデューサーが贈る映画『オーケストラ・クラス』が8月18日より公開される。フランスで2,000人以上が体験した実在の音楽教育プロジェクトにインスピレーションを得て製作された本作は、音楽家として行き詰まり、挫折したバイオリニストのシモンが、音楽教育プログラムの講師としてバイオリンを教えることになった生徒たちと、フィルハーモニー・ド・パリでの演奏会を目指し奮闘していく模様を描いた物語だ。

 今回リアルサウンド映画部では、メガホンを取ったラシド・ハミ監督にインタビューを行い、本作について話を聞いた。役者として作品に出演した、アブデラティフ・ケシシュやアルノー・デプレシャンといったフランスの名監督たちから学んだこととはーー。

「音楽というのは人生そのものだと思う」

ーー今回、フジロックフェステイバルに参加するためプライベートで来日したそうですね。

ラシド・ハミ(以下、ハミ):そうなんだ。3日間参加したんだけど、大変だったね。なんせ台風を体験するのは初めてだったから(笑)。でもすごくいい音楽に出会えたし、いい時間を過ごせたよ。

ーーそんな監督の音楽好きなところが今回の作品にも反映されているように感じました。

ハミ:音楽というのは人生そのものだと思うんだ。人は音楽なしでは生きていけないんじゃないかな。普段はあまり喋らない人でも、どういう音楽をやっているか、あるいはどういう音楽を聞いているのかで、その人のことが少し分かる気がする。音楽はその人の魂を映し出すようなところがあると思っているよ。

ーー今回の作品は“デモス”というフランスで実際に行われている音楽教育プロジェクトが基になっているそうですが、これはフランスでは誰もが知っているようなプロジェクトなのでしょうか?

ハミ:デモスはフランスにおいてとても重要な意味合いを持っているプロジェクトなんだけど、国内でもあまり知られていないんだ。だから、この作品はデモスのプロモーション的な役割を担っているところもあるんだ。人種や家庭環境が異なる子供たちが、音楽を通して近づいていくことを目的としたこのプロジェクトは、今のフランス社会においてすごく大切なことだと思ったからね。

ーー監督自身はこのプロジェクトのことは前から知っていたんですか?

ハミ:僕ももともと知ってはいたんだけど、この作品を撮るきっかけになったのは、一緒に脚本を執筆したギィ・ローランだった。彼が「映画の題材としてすごくいいものがある」と僕に連絡をしてきて、そこからより深く知っていったという流れだったね。現実に基づいた話にしたかったから、脚本を書き上げるのに2年もかかったんだ。

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