安藤政信が語る、メジャー作品にもインディーズ作品にも出る理由 「振り幅として考えると面白い」

安藤政信が語る、メジャー作品にもインディーズ作品にも出る理由 「振り幅として考えると面白い」

 映画『スティルライフオブメモリーズ』が7月21日より公開された。『三月のライオン』『無伴奏』の矢崎仁司監督が、フランスの画家・写真家アンリ・マッケローニにインスパイアを受け制作した本作は、新進気鋭の写真家・春馬と、春馬に自分の性器を撮るように依頼するミステリアスな女性・怜、そして春馬の恋人・夏生の関係性を描いた作品だ。

 今回リアルサウンド映画部では、主人公・春馬役で主演を務めた安藤政信にインタビューを行った。安藤自身が「言葉で説明するのは難しい」と言う本作について、出演の経緯や作品の印象を語ってもらいながら、『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(7月27日公開)のような大作と本作のようなインディーズ作品の違いや役者としての意識の変化などについても話を聞いた。

「自分の全てをさらけ出すことに対して抵抗はない」

――安藤さんが矢崎監督の作品に出演するのは2006年の『ストロベリーショートケイクス』以来12年ぶりとなりますね。今回はどのような経緯で出演することになったのでしょうか?

安藤政信(以下、安藤):矢崎さんが僕を探し当ててくれたんです。2年前ぐらいに、以前所属していた事務所を辞めてふらふらしていたときに、矢崎さんが僕を探しているというのを風の噂で聞いて。そこから実際に矢崎さんに久々に会って、どんどん話が進んでいってという流れでした。『三月のライオン』の頃からずっと矢崎さんの作品が好きなので、断る理由もないし、是非やりたいですと。

ーー脚本にはどのような感想を抱きましたか?

安藤:こうやって取材を受けていると感じるんですけど、内容が内容なだけに、この作品は本当に説明が難しくて……。どうやって質問したらいいかも分からなくないですか?

ーーまさにその通りです。言葉を選びつつ……(笑)。

安藤:ですよね(笑)。完成した作品を観ても思ったんですよ。これは聞く方も話す方も取材は難しいだろうなって。でも、僕が演じた春馬はカメラマンという設定なので、自分はカメラもやるし写真もすごく好きだから、脚本を読んだときに結構共感はできたんですよね。現実とはちょっと違う、不思議な世界に連れて行かれるような作品だと思います。それがPENTAX67の鋭いシャッター音によってまた現実に引き戻される。そこがものすごく印象的でしたね。

ーー作品の基になったアンリ・マッケローニのことは知っていたんですか?

安藤:この作品をやるとなって初めて知りました。僕は正直、写真として好みではなかったんですよね。でも、彼の写真というより、彼が実際に2年間、愛人の性器を撮り続けていたことに興味を惹かれて。どういうことなんだろうと考えながら、ずっと向かい合っていました。

ーー春馬が怜の性器を撮るシーンは、いわゆる普通のラブシーン以上にエロティシズムに溢れていました。撮影に臨むにあたって、恥じらいやためらいはありませんでしたか?

安藤:それは全くなかったですね。役になってしまえばもう恥じらいもためらいもないし、その期間はずっと性器に向かっていましたから。そのときは何を見ても性器に見えるぐらいまでいってしまっていたぐらいで。ツァイ・ミンリャンの『無無眠』もそうでしたが、自分の全てをさらけ出すことに対して抵抗はないんです。ツァイ・ミンリャンの作品も矢崎さんの作品も、“感じる映画”なので、なかなか言葉では説明しにくいんです。だからもう観てくださいとしか言えないですね。

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