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地上波ドラマとの違いとは?  『会社は学校じゃねぇんだよ』P陣が語る、AbemaTVならではの強み

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谷口「今の若者にちゃんと届けたい」

――このドラマの原案は、藤田社長となっていますが、物語の前半部であるインフルエンサー事業の話など、現在サイバーエージェントのグループ企業であるWAVESTの代表取締役社長・松村淳平さんの話も、ちょっと混じっていますよね。

谷口:確かに藤田の書籍を原案にしているという点に加えて、新卒1年目でWAVESTを立ち上げた松村の話も混じっています。元々「会社は学校じゃねぇんだよ」というフレーズは、4年前に少しバズった彼のブログのタイトルなんです。そこで彼が、学生気分の抜けない同期に対する苛立ちを綴っていて。このドラマの主人公は、藤田と彼の一部分を掛け合わせたような設定になっているのですが、それはどちらかと言うと、リアリティの追求みたいなところが大きいです。たとえば今、先見の明があってネット広告代理店事業をやりますと言っても、全然タイムリーではないですよね。もっと厳密に言うと、インフルエンサー事業というのも、今はそれほど目新しくはないというか、すでにレッドオーシャンになっていて、その次のステップに進まなければならないようなフェーズに入っています。ただそうやって、インフルエンサー事業を立ち上げた若者が、そこからさらに化けるというストーリーであれば、今も十分にあり得る話かなとは思っていて。だから、ドラマの最初の設定としては、今から3、4年前とか、それぐらいに合わせています。

――なるほど。ドラマの後半部分は、藤田さんの本とリンクする部分が多いような気がしますけど、そもそもこのドラマは、藤田さんの伝記ドラマではないという。

谷口:伝記ドラマではなく、その「思い」――「21世紀を代表する会社を創る」という「強い信念」や「起業するということ」に関してのリアルな描き方は、基本的に藤田の書籍をベースにしているのですが、そこで実際何をやっていくのかというところは、ドラマとしての今の時代に合わせたアレンジをしています。そこはやはり、今の若者にちゃんと届けたいという思いがあるからです。

――過去の話ではなく、現在進行形の話というか……そういう意味では、立身出世物語でありつつ、今の若者たちの青春群像を描いたドラマにもなっていますよね。

神通:そうですね。「鉄平」と一緒に会社を立ち上げた「火高(早乙女太一)」であるとか、その後合流する「華子(宇野実彩子(AAA))」など、その辺りの人間ドラマというのは、実際会社を作っていくなかでもあることでしょうし、そこをちゃんと描きたいというのはありました。5話からは後半の第2章となっているのでまた一段上がったなかで、非常に濃い人間ドラマが展開していきます。

谷口達彦氏

――先ほど谷口さんが、ベンチャー企業のリアリティを出したかったと言っていましたが、具体的にはどんなところに留意したのでしょう?

谷口:ベンチャー企業の社長と言っても、別にバブリーな感じではなく実際起業して、その事業が上手くいっていたとしても、ベンチャー企業の社長って、実は全然お金を持っていなかったりします。それこそ、新卒の給料と、そんなに変わらない人もいるかと思います。そういうところが、今までのドラマでは割とデフォルメされて描かれることが多く、メディアのフィルターを通すと、どうしてもそういうきらびやかな若手社長のイメージが作られがちなんですけど、実際、そんなことないよねっていうのが藤田の実体験としてもあって(笑)。華やかな印象はあるけど、実際はこのドラマにもあるように、寝袋持参でずっと会社にいて働いていたりするのでそういう部分を描いています。あと、このドラマは、起業から上場までを一気に駆け上がっていくサクセスストーリーになっているわけですが、その過程で起きる障壁というのは、脚本を書かれている(鈴木)おさむさん自身、スタートアップやインターネット界隈の動向とかに詳しかったり、実際に藤田とも話しながら、いろいろやり取りして作っているところがあって。なので、起きている現象のリアリティに関する議論は、すごくなされていると思います。

――そのあたりは、綿密な打ち合わせのもと、生み出された物語であると。

谷口:物語というか、その素材ですよね。ネットベンチャーの各ステップにおける気持ちや状態みたいな素材を、藤田のほうから(鈴木)おさむさんのほうに、かなり出ていたので。で、その素材をもとに、脚本を書いていったという。

――素材といっても、過去の事例とかではなく、そこで生じるエモーションの部分に焦点が当てられているように思いました。

谷口:そうですね。オフィスで働く社員のファッションなどは、実際にIT企業で働く我々を見ながら作っていった部分もありますけど、脚本でグッとくるポイントというのは、エモーショナルな部分かもしれないですね。藤田自身、このドラマを観て、起業する若者がもっと増えてくれたら嬉しいみたいなことは、もともと言っていましたので。そういう「熱」みたいなものは、すごく入っているドラマだと思います。もちろん、上場であるとか、その先の企業成長で得られる満足感や、その結果としてのお金みたいなものはありますが、いわゆる一攫千金みたいな話ではないです。それよりも反骨精神とか、仕事に熱狂する若者たちの物語であるというところなんだと思います。

神通:実際は、一攫千金的なステレオタイプで描いたほうが、画面的には面白いかもしれないですけど、そこはやはりリアリティ重視で、安っぽい話にはしたくなかったです。これから終盤に向けて、かなり波乱の展開になっていきますが、「鉄平」自身に一個、すごく軸があり、「21世紀を代表する会社を創る」という思いのもと、全部行動していくので。観ていただければ、視聴者にも納得してもらえるもの、ちゃんと伝わるものがあるのではないかと思っています。

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