坂口健太郎は過去を変えられるか? 『シグナル 長期未解決事件捜査班』が視聴者を引き込むワケ

『シグナル』が視聴者を引き込むワケ

 カラーグレーディングや使用している撮影機材によって独特な色合いで表現されている同ドラマ。カラーの使い方でシリアスな雰囲気を助長させていることは当サイトの記事でも紹介されている。今回、さらに感じたことは、このカラーが視聴者の注意を引くことも助長しているのではないかということだ。

 大山が誤認逮捕した犯人を追いかけるシーンでは、ほとんどが真っ暗でどこを走っているのかかなり見えづらい演出になっている。その後、捜査の一環として大山は日中の明るい時間に路地を再度歩き、自分の捜査を見直した。これにより視聴者は、気になっていた暗闇の部分の詳細を知ることができるようになり、大山と一緒に再度当時の犯行を反復することになる。こうした演出によって、視聴者も彼らと一緒に捜査しているような気持ちになることができ、それが作品に強くのめり込める要因なのではないかと感じた。

 SNSなどでも「犯人は○○じゃないか」、「次の展開は○○ではないか」などとドラマのトリックに関心を寄せる視聴者も多い。第4話で暴かれる真相に注目だ。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■ドラマ情報 
『シグナル 長期未解決事件捜査班』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週火曜21:00〜放送
出演:坂口健太郎、北村一輝、吉瀬美智子、木村祐一、池田鉄洋、甲本雅裕、渡部篤郎
脚本:尾崎将也
演出:内片輝、鈴木浩介
音楽:林ゆうき、橘 麻美
プロデューサー:萩原 崇(カンテレ)笠置高弘(カンテレ)石田麻衣(ホリプロ)
制作著作:カンテレ
(c)関西テレビ
公式サイト:https://www.ktv.jp/signal/index.html

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