広瀬すずが語る、“青春モノ”ではない作品の届け方 坂元裕二脚本ドラマ『anone』インタビュー

広瀬すず『anone』インタビュー

 現在、多くの視聴者の心を鷲掴みにしているドラマ『anone』(日本テレビ系)。波乱のストーリー展開とともに描かれるそれぞれの登場人物たちの背景に、視聴者もどんどん引き込まれている印象を受ける。

 今回、リアルサウンド映画部では、本作で主演を務める広瀬すずにインタビューを行った。「大好き」と語る坂元裕二脚本の魅力や、自身と同い年である等身大の主人公・ハリカの役作りについて語ってもらった。【インタビューの最後には、チェキプレゼント企画あり】

「見てる方の年齢関係なく響くものがある」

ーーかねてから坂元裕二さん脚本の作品が好きだったそうですが、『anone』への出演が決定したとき、どんな気持ちでしたか?

広瀬すず(いか、広瀬):連続ドラマの出演自体が久しぶりで、しかも坂元さん脚本の『Mother』、『Woman』がもともと大好きだったので、「やった!」と嬉しかったです。坂元さんの脚本はセリフのやりとりが面白くて、永遠に聞いてしまいます。ドラマの本筋とは直接関係のないエピソードをただひたすら語り続ける会話のシーンでも、「あ、それたまに話す!」というような友達との何気ない会話が表現されているんですよね。『anone』にも、そのような魅力がたくさん詰め込まれていると感じます。今は舵さん(阿部サダヲ)とるい子さん(小林聡美)のやりとりが多いと思いますが、聞いていて「気持ち良いな」「ほっこりするな」という要素や、「ハッ」と心を持っていかれるような部分もある。だけど、どこか切なさや寂しさも感じます。

広瀬すず

ーー具体的に言うと?

広瀬:1話、2話では、亜乃音(田中裕子)さんが話す言葉にハリカ自身も大切なことを気付かされていましたが、その瞬間は私自身にもかなり響くものがありました。登場人物たちが語るそれぞれの過去の話からは、視聴者の方の年齢関係なく響くものがあると思います。坂元さんが生み出す素敵なセリフは、これからの方がいっぱい出てくると思うので、私自身も楽しみにしています。

ーー自身のブログでは、第1話の感想について「わたし分からない知らない気持ちになった」と投稿されていましたね。

広瀬:具体的に気持ちを表す言葉が見つからないんですけど、あまり抱いたことがない感情が湧き上がってきて、どこか切なさがあったんです。これまで出演してきた作品では、自分が涙しているシーンを観ると、その時の気持ちが蘇ってきて、もう一度同じように泣くことが多かったんです。けど、『anone』ではそれが起こらなくて。もちろんその場面で一番心を持っていかれましたし、その感覚が全くないわけではないのですが……。あまり感じたことのない気持ちになって、自分でも驚きました。

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ーー今までもそういう経験はあったのですか?

広瀬:全くなかったわけではありません。分かりやすく泣ける作品、例えば青春モノは分かりやすく気持ちが盛り上がっていくけれど、そうでない作品だと人によって見え方や答えが違うなと感じていて。『anone』も同じで、観る人によっておそらく感じ方が違うのかなって。そういう意味で、私自身は感じたことのない気持ちを抱いたので、私にはそういう届き方をしたんだなと思いました。

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