浜辺美波が語る、役者としての新たな挑戦 「『賭ケグルイ』はこれまでの路線とは違う」
「『君の膵臓をたべたい』のおかげで、新たな意識が芽生えた」
ーー英監督の演出はどうでしたか?
浜辺:私がどうすればいいのかわからないときがあったら、英監督は台本を一緒に見ながら私の不安を全部取り除いて、撮影に入ってくれるんです。なので、撮り終わった後に「大丈夫だったかな?」と思うことがまったくなくて、すごく助かりました。ここまで話し合って、提案し合ってという作品作りは私自身初めてだったので、すごく勉強になりましたし、楽しかったです。
ーーちなみに、今回の役作りについて、原作漫画はどの程度参考にしましたか?
浜辺:原作は全部読ませていただいて、夢子ちゃんの動きなども全部台本に書き込んでいたんです。現場の状況を見ながら原作のとおりに動きを変えることも実際にあったほど、かなり参考にしました。原作自体がすごく面白い話で、何度も読み返していたほどなんです。ゲームのルールを理解しようとすると少し難しいところもあると思っていたのですが、第1巻から最新巻まで、ずっと読み続けてしまって。それぐらい疾走感があって、どんでん返しもある、スカッとする感じが癖になる作品です。
ーー原作ものの映画化に対しては、時に原作ファンから厳しい声が上がることもありますが、そのあたりの反応は気になりましたか?
浜辺:最初に私が主演を務めさせていただくことが発表されたとき、そして私が演じる夢子ちゃんの写真が公開されたときにいろんな声があったのは私自身も把握していて。でもそれは当然だなと思っています。ただ、完成した作品を映像で観ていただいて、「意外といいじゃん」と思っていただけたら本当に嬉しいです。私自身アニメや漫画が大好きなので、自分の好きな作品が実写化されるときに納得できない部分があるのはすごく理解できるんです。今回は最初に監督から「ギリギリコスプレにならないような作品にしたい」と言われていたように、服装なども含めてかなり原作に寄せている方だと思います。一方で、エンターテインメントして楽しめる作品にしようという気持ちでも臨んでいるので、同じ名前の違う作品としても楽しんでいただけるのではないかなと。
ーー連ドラの主演は、同じMBS/TBSのドラマイズム枠で放送された、麻雀がテーマの『咲-Saki-』(2016)以来となりますが、“ゲーム”を扱った学園ものの実写ドラマ化作品ということで共通点も多いですね。
浜辺:『咲-Saki-』では、瞬きひとつすらが演技において意味をなすということを学んだんです。“麻雀”が“ギャンブル”に代わりましたが、椅子に座って机を前にしてお芝居をするという意味では、今回の『賭ケグルイ』も同じだったので、目線だったり顔の動きひとつだったりでキャラクターの感情を表現する部分は、『咲-Saki-』での経験が大いに生かされていると思います。
ーー2017年は大ヒットした映画『君の膵臓をたべたい』で様々な賞にも輝き飛躍の年になりましたね。
浜辺:本当にありがたいことです。取材や舞台挨拶などのプロモーションをはじめ、それまで以上により作品に関わらせていただいたのが『君の膵臓をたべたい』だったんです。あの作品のおかげで、これからもっとちゃんとしていかなければいけないなという意識が芽生えましたし、これまで以上に全力で作品に臨んでいかなければいけないと思うようになりました。
ーー今年はすでに『咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A』、『となりの怪物くん』、『センセイ君主』と出演作が続々控えていますが、2018年はどんな年にしたいですか?
浜辺:私には今年「石橋を叩いて渡る」というテーマがあるんです。本来の意味とはちょっと違うんですけど、今までは石橋を叩いてみて、ヒビが入ったらすごく落ち込んでいたし、ヒビが入ったら嫌だなと叩くことすらしないこともありました。でも、今年はまず叩いてみることから始めたいと思っているんです。そして、できれば渡り切るところまでを目指す。ミスを恐れずに頑張る1年にしたいです。
(取材・文・写真=宮川翔/ヘアメイク:鎌田順子/スタイリスト:有咲)
■放送情報
ドラマ『賭ケグルイ』
MBS、TBS深夜枠ほかにて放送中
<MBS> 毎週日曜 深夜0:50~
<TBS> 毎週火曜 深夜1:28~
Netflixにて独占配信中
出演:浜辺美波、高杉真宙、森川葵
監督:英勉
原作:河本ほむら・尚村透(掲載 月刊「ガンガンJOKER」スクウェア・エニックス刊)
(c)河本ほむら・尚村透/SQUARE ENIX・ドラマ「賭ケグルイ」製作委員会・MBS
公式サイト:kakegurui.jp
公式Twitter:@kakegurui_jp
公式Instagram:kakegurui_jp
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