今からでも間に合う『HiGH&LOW』入門! 「2」の主要キャラと見取り図を徹底解説
EXILE HIROが企画プロデュースし、EXILE TRIBEのみならず新進気鋭の若手俳優から実力派の大御所まで多数出演し、ドラマ、映画、音楽(アルバム)、ライブ、SNS、コミック、遊園地などあらゆるメディアを巻き込んだ総合エンターテイメントプロジェクト『HiGH&LOW』。昨年夏に公開された『HiGH&LOW THE MOVIE』をきっかけに、豪快なアクションや魅力的なキャタクターによりEXILE TRIBEファン以外の層からも注目を集めはじめる。昨年11月公開の『HiGH&LOW THE RED RAIN』を経て、去る8月19日に満を持して『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』が公開された。初週の興行収入ランキング1位を獲得、TwitterなどのSNSでも大きな話題となっている。とはいえ、「何がそんなに魅力的なのか?」「続編である2から入っても問題ないのか」と鑑賞を躊躇している読者も多いかもしれない。正直「2からでも全然OK、これを読む前に劇場へ!」と言ってしまいたい気持ちもあるのだが、本稿では「2から入る人のための『HiGH&LOW』」を解説していきたい。
HiGH&LOWの多彩なチーム
『HiGH&LOW』の特徴のひとつとして「登場人物の多さ」をあげたい。『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』はメインキャラクターは60人以上、登場人物は100人以上をこえるという。さすがに初見で全員把握するのは難しいかもしれない(逆に一見して全貌を把握しにくいからこそ、リピーターファン出現の要因になっているとも考えられる)。
そもそも『HiGH&LOW』の舞台、「SWORD地区」とは一体なんなのか。本作に出てくる不良チーム、
S・山王連合会(山王街を守るために幼馴染たちで結成されたチーム)
W・White Rascals(白い衣装をまとい、傷ついた女を守ることを信条とするスカウトチーム)
O・鬼邪高校(全国から筋金入りの不良少年たちが集まってくる凶悪高校)
R・RUDE BOYS(流れ者が集まる「無名街」を守る守護神)
D・達磨一家(赤い法被がトレードマークの武道派集団)
の頭文字をとってそう呼ばれている。
かつて「ムゲン」という伝説のチームがこの地域一帯を支配していた。その圧倒的な勢力により、却ってその一帯は統率が取れていた。だが、ムゲンに唯一屈することなく、たった2人で互角に渡り合った兄弟がいた。「雨宮兄弟」である。だが、両者決着が着かないまま、ある事件をきっかけに突如ムゲンは解散し、雨宮兄弟も姿を消した。
その後、この5つのチームが跋扈する争いの絶えない地域となる。彼らが様々なトラブルや闘いを経て絆を深めていくのが『HiGH&LOW』シリーズのおおまかな筋書きだ。そこに山王地区のレディース「苺美瑠狂 」、そしてSWORD地区の外にある「湾岸地区」で勢力を拡大している「MIGHTY WARRIORS」、White Rascalsと敵対する悪のスカウトチーム「DOUBT」など多数のチームが登場。そこにSWORD地区に立ち上がっている再開発に絡んだカジノ利権を狙う9つの反社会的組織「九龍グループ」や海外マフィア、政治家、警察も暗躍し、国を巻き込んだ大きな事件に発展していこうとしている。さらに『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』では、リトルアジアの同郷たちで作られた監獄内の武闘派集団「プリズンギャング」も争いに参戦。もちろん人数が多くともキャラクターかぶりもなく、個性豊かな登場人物が銀幕を彩っている。
「White Rascals」と「DOUBT」の因縁
『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』の話の核になるのは、ふたつのスカウトチームだ。どちらも一般的な「(水商売の)スカウト」のイメージとはかけ離れており「『HiGH&LOW』世界のスカウト」と思ってもらって差し支えない。
まずはSWORDの「W」、リーダーのROCKY(黒木啓司)率いる「White Rascals」は「女性を守るためのスカウト」を掲げている。その信条のとおり男に傷けられた女たちを自ら経営するクラブ「heaven」にて保護し、再出発の手助けをしている。その理由はROCKY自身が幼い頃に父のDVを苦に自殺をはかってしまった母と姉を持ち、彼女たちを守れなかったことがトラウマとなっているため。構成メンバーは全員、真っ白な服を纏っているのが特徴だ。
そしてその「白」と対極的な漆黒の服を纏っているスカウトチームが「DOUBT」は女を騙し売り飛ばすような極悪スカウト集団だ。『HiGH&LOW THE MOVIE 2 / END OF SKY』では、”狂犬”として恐れられていたDOUBT創始者の蘭丸(中村蒼)が刑務所から出所し、もともとそのスタンスの違いから敵対していたWhite Rascalsをプリズンギャングたちと共に襲撃する。その残忍な気質から配下のメンバーからも恐れられている蘭丸。ROCKYはこれをSWORDの問題ではなく自身の問題とし、他チームの協力を最初は拒絶するのだがーー。