浅利陽介が語る、チームの中でのポジション 「『コード・ブルー』の箸休めになれば」
現在放送中の月9ドラマ『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』(フジテレビ系/以下、3rd season)が、好調だ。同ドラマは、2008年7月に日本で初めてドクターヘリをテーマに取り上げた医療ドラマの続編。3作目となる今回は、ドクターヘリの専門研修を終えて一人前のフライトドクターになった、藍沢耕作(山下智久)、白石恵(新垣結衣)、緋山美帆子(戸田恵梨香)、藤川一男(浅利陽介)、そしてフライトナースの冴島はるか(比嘉愛未)が、新たにフライトドクター(ナース)を目指すフェロー(ナース)たちへの指導を通じて、さらに成長していく模様を描く。
2010年に放送された2nd seasonからおよそ7年の時を経て、放送が始まった3rd season。リアルサウンド映画部では、藤川一男役の浅利陽介にインタビュー。7年間での変化や、撮影秘話、自身にとって『コード・ブルー』とは一体どんな作品なのかなど、じっくりと語ってもらった。【インタビューの最後には、チェキプレゼント企画あり】
「4人は僕にとって、友達でもあり、戦友でもある」
ーー7年ぶり、3回目の『コード・ブルー』ですが、撮影や現場の雰囲気はいかがですか?
浅利陽介(以下、浅利):1st season、2nd seasonは、まったく余裕がない状態で撮影に挑んでいました。医療シーンの撮影がとにかく大変だったし、もっといい芝居をしなきゃとか色々なことを考えてしまって……。でも3rd seasonは、顔なじみのスタッフの方が多いので、純粋に楽しんでいますね。先輩たちが今まで現場でやってくれていたことを、今回は僕ら5人がやっている感じです。率先してコミュニケーションをとったり、場を和ませたり。でも、そこまで意識せずに普段通りにやって、決めるところだけビシッと抑えるというスタンスです。あまり気負い過ぎると後輩たちやスタッフさんたちに煙たがられちゃうから(笑)。多分フェローのみんなもリラックスできているのかな、と。
ーーでは、この7年間で最も変化したなと思うことは?
浅利:いい意味で、あまり考えなくなりましたね。こんなお芝居をしようとか、あのセリフの時はこんな顔をしようだとか、僕はよく考えるんですけど、3rd seasonになってからは、すべてその場においての感覚で動いています。様々な現場を通して、事前にプランを立ててお芝居をするよりも、相手との間で自然に生まれた感性を大切にした方が面白いということに気づいたんですよね。だから、現場でうるさいですよ、僕(笑)。
ーーなるほど。藤川(一男)の奥さんである(冴島)はるか(比嘉愛未)との関係性を築く上でも、自然に生まれた感性を大切にしているのでしょうか?
浅利:そうですね。僕からは「ここでアイコンタクト」しようだとか、色々提案はしています。でも、特には二人で話し合うっていうことはないですね。その場の空気でうまれたことを、僕がアドリブで演じて、まなみー(比嘉愛未)がそれをどう返してくれるのかを楽しんでいます。あえて本番でリハとは全く違うことをやって、まなみーを困らせるっていう……(笑)。だけど、それが意外にいいリアクションになることもあるんですよ。あとは、監督や演出部からヒントをもらって、そこから膨らませていますね。
ーーなんだか、実際の浅利さんも藤川に近いんですね。
浅利:そうですね、どんどん寄せていってますね。いつも何かしら喋ったり、遊んだりしています。たとえば、監督や演出部の方が、(新垣)結衣ちゃん、(戸田)恵梨香ちゃん、まなみーの女性陣に指導している時、それが終わったなというタイミングでこそっと「低い声で僕に“いくぞ”と言ってください」っていうどうでもいい演出をお願いして、「なんでだよ!」って総ツッコミを入れられてますね(笑)。元々、僕自身と距離感はすごく近い役だと思います。現場では僕だけでなく5人みんな自然体で自由なので、時には何にも考えてなかったり、顔が無になってたりすることもあります。それを誰よりも察知して「今、オフってるね」って指摘するのが、結衣ちゃんです。
ーードラマ内と実際の5人の関係性も似ていますね。
浅利:ドラマ内ほど5人のキャラが立っているわけではないですけど、近いですね。付き合いも長くなってきたので、4人は僕にとって、友達でもあり、戦友でもあるという感覚です。あと、全然余談ですが、実は着用しているシューズはそれぞれ自分で選んだものを履いているので、足元を見れば実際の5人の好みがわかりますよ。
ーーそうなのですね、チェックしてみます。では、藤川というキャラクターはこの7年間でどう成長したと思いますか?
浅利:(冴島)はるかと結婚して、子供ができたという部分では成長と捉えることもできます。でも、中身は何も変わってないですからね(笑)。相変わらず、はるかにも怒られてますし。だから、男性として成長するのは、これからなのかな、と。