沢尻エリカと小池栄子、ふたりの“母親”の強さに涙! 『母になる』第3話の優しい嘘

 鉢合わせたコウに「もう二度と会わない」と告げ去っていく麻子。その脳裏に蘇る幼きコウとの思い出。思い出の中の麻子は、飛びきりの笑顔と優しさに満ち溢れていた。自身を追いかけてきたコウに麻子は言う。「“新しい”お母さんって言ったけど、“本当の”お母さんだよ。だからあの人のところに行きな。ママはもう寂しくなることはないから。ママはもう(コウ)に会いたくないから。忘れたから」。忘れることなどありえないはずなのに、コウのためについた麻子の嘘。その姿は第2話で描かれたコウを洗脳するかのような“狂気”の手紙のイメージから一変、愛を注いだコウのために何をするべきかを理解した“母親”の姿だった。

 キーマンである児童福祉司・木野愁平を演じる中島裕翔の演技にも驚かされた。木村拓哉主演ドラマ『エンジン』で児童養護施設で暮らす少年を演じていた中島が、12年の月日を経て、今度は児童を支える側の立場になっていることに不思議な縁を感じる。過去に心の傷を負っていると思われる木野が、今後どう本筋に絡んでくるのか。更なる楽しみが次週以降もありそうだ。

(文=石井達也)

■放送情報
『母になる』
毎週水曜夜10時〜(日本テレビ系列)
出演:沢尻エリカ、藤木直人、中島裕翔、道枝駿佑、高橋メアリージュン、藤澤遥
望月歩、浅野和之、板谷由夏、風吹ジュン、小池栄子
脚本:水橋文美江
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:櫨山裕子、秋元孝之
演出:中島悟ほか
制作協力:オフィスクレッシェンド
製作著作:日本テレビ
公式サイト:http://www.ntv.co.jp/haha

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