『嘘の戦争』山本美月の瞳に宿る説得力 草なぎ剛と17歳差の恋人役で新境地へ

 浩一の元カノを装うハルカ(実際に想いを寄せているのだろうけど)は、楓に「浩一は私といるほうがずっと自然でいられる」と言い放つ。それに対し楓は「浩一が嘘をついていることを知っている」と返す。「私の知らない何かを抱えている」と。浩一の復讐の駒として扱われてきた楓だが、決してそのことに対して無自覚ではなかったのだ。楓はハルカに対し、何があっても浩一を許すと決意する。浩一もハルカも、劇中安らぐ表情をすることがほとんどない中で、楓の浩一を思うまっすぐな心に、ふと“人間”の表情になったようだった。演技の上に演技を重ねている草なぎ、水原の絶妙な表情も見事だったが、このシーンに説得力をもたせたのは、山本美月の演技に尽きると言ってもいいだろう。彼女のまっすぐな瞳に、心を奪われた視聴者も多かったのではないだろうか。浩一、ハルカ、楓の三角関係はひとまず決着が付いたように見えるが、次週予告を見る限りもうひと波乱ありそうだ。

 嘘をつき、騙し、相手を利用する行為は決して許されるものではない。しかし、浩一は楓を騙す行為によって、人としての心を取り戻しているようにも見える。最終話まで残り4話、浩一は復讐を完遂するのか、あるいは思いとどまるのか。興三が心臓発作で倒れるという衝撃的な展開があった第6話だが、第7話はますます加速度を増していきそうだ。

(文=石井達也)

■番組情報
『嘘の戦争』
フジテレビ系 毎週火曜夜9時
出演:草なぎ剛、藤木直人、水原希子、菊池風磨、マギー、大杉漣、山本美月、安田顕、市村正親
脚本:後藤法子
演出・プロデューサー:三宅喜重
制作著作:カンテレ

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