「是枝監督や黒沢監督が好き」 『たかが世界の終わり』ギャスパー・ウリエルのコメント公開

『たかが世界の終わり』主演俳優コメント

 グザヴィエ・ドラン監督作『たかが世界の終わり』より、主演のギャスパー・ウリエルのコメントが公開された。

 本作は、カンヌ国際映画祭でグランプリを獲得したグザヴィエ・ドランの最新作。主演のギャスパー・ウリエルをはじめ、レア・セドゥ、ヴァンサン・カッセル、マリオン・コティヤール、ナタリー・バイというフランスを代表する俳優たちが共演し、話題を集めている。

 この度公開されたのは、余命を宣告された主人公・ルイを演じるギャスパー・ウリエルのコメント。マーティン・スコセッシやジャン=ピエール・ジュネなど、世界で活躍する監督の作品に参加しているウリエルは、好きな日本の映画監督について「伝説的な日本の監督で言えば、もちろん、小津、溝口、黒澤監督も好きです。彼らのことは私がパリの大学で映画を勉強している時に知りました。同時代の監督で言えば是枝監督、そして黒沢清監督ですね。『トウキョウソナタ』も彼の作品だったでしょうか」とコメント。さらに、会ってみたい日本人には、ZOZOTOWNの代表取締役社長・前澤友作の名前を挙げ、日本のカルチャーに関心があることを明かした。

 また、本作のテーマについては、「例えば上手くいかない家族の問題、他社との関係性、ミスコミュニケーション、それから過ぎていく「時」、失われていく「時」、そして「死」。人生の最後の時期である死を、ほとんどメタフィジカルな形で我々の身近な問題として描いているので、沢山の人の心を打つ内容になっていると思います」と魅力を語る。

 また、ドランと初めてタッグを組んだウリエルは、彼の仕事ぶりについて「本当にユニークで、唯一無二」と表現し、「彼は非常に要求も高いけれど、かなり早い段階で、自分の中に明確なビジョンを持っている監督です。あまりにも正確なビジョンを持っているので私たちは準備してきたこととつき合わせて考えなければならない、すりあわせをしなければならないのです。そういう風に二つのビジョンが対峙することによってもっと力強い、深いものに到達することが可能になるのです」と、彼の作品が魅力的な理由を分析した。

■公開情報
『たかが世界の終わり』
2017年2月11日(土)新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
監督・脚本:グザヴィエ・ドラン
原作:ジャン=リュック・ラガルス「まさに世界の終わり」
出演:ギャスパー・ウリエル、レア・セドゥ、マリオン・コティヤール、ヴァンサン・カッセル、ナタリー・バイ
配給:ギャガ
提供:ピクチャーズデプト、ギャガ、ポニーキャニオン、WOWOW、鈍牛倶楽部
後援:カナダ大使館、在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本
原題:Juste la fin du monde/カナダ・フランス合作映画/99分/カラー/シネスコ/5.1ch デジタル/字幕翻訳:原田りえ
(c)Shayne Laverdiere, Sons of Manual

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