『エヴォリューション』L・アザリロヴィック監督が明かす、新作に11年もの歳月がかかった理由

『エヴォリューション』監督インタビュー

「次のプロジェクトは早く実現させたい」

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ーーあなたのパートナーであるギャスパー・ノエ監督は新作で3D技術を用いましたが、3D映画についてはどう考えていますか?

アザリロヴィック:私は大勢の観客に向けた映画というよりは、あくまで内面的な映画に興味があるので、そのような方向で3Dを使えるのであれば大いに興味があります。ギャスパーも実際そのような使い方をしていて、結果的に成功したと思います。『エヴォリューション』は、これまでフィルムで撮影を行なってきた私にとって初めてのデジタル作品だったので、どうなるか心配でしたが、なんとかうまくいきました。なので、3Dなどの新しい技術も、機会があればぜひ挑戦してみたいと思います。

ーー次の作品はすでに動き始めているんですか?

アザリロヴィック:具体的なお話はできないのですが、今回の作品に11年間という長い歳月がかかってしまったことは大きな教訓になり、私自身も反省しています。自分には、どうしても暗くて、あまりハッキリしないような想像の世界にどっぷりと浸かってしまうところがあるんです。そのせいでなかなか予算を得ることができず、今回はこんなにも時間がかかってしまいました。もう一度このような製作手順を踏むことができるかといったら、正直わかりません。なので、今温めているプロジェクトはできるだけ早く実現させたいと思っています。

(取材・文=宮川翔)

■公開情報
『エヴォリューション』
渋谷アップリンク、新宿シネマカリテ(モーニング&レイト)ほか全国順次公開中
脚本&監督:ルシール・アザリロヴィック
プロデューサー:シルヴィー・ピアラ、ブノア・カノン
撮影監督:マニュエル・ダコッセ
美術監督:ライア・コレット
出演:マックス・ブラバン、ロクサーヌ・デュラン、ジュリー=マリー・パルマンティエほか
配給・宣伝:アップリンク
2015年/フランス、スペイン、ベルギー/81分/フランス語/カラー/スコープサイズ/DCP
(c) LES FILMS DU WORSO • NOODLES PRODUCTION • VOLCANO FILMS • EVO FILMS A.I.E. • SCOPE PICTURES • LEFT FIELD VENTURES / DEPOT LEGAL 2015
公式サイト:https://www.uplink.co.jp/evolution/

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