松嶋菜々子、北川景子、波瑠……夏ドラマの主役は女性たち プライムタイムの注目作を一挙紹介
大注目の女優、波瑠と黒島結菜も原作ものに
そして、『あさが来た』と言えば、その主役に抜擢されて以降、前クールでは、嵐の大野智主演『世界一難しい恋』のヒロイン役を好演するなど引く手あまたの女優、波瑠が、驚異的な記憶力を持つ女性刑事を演じる『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』(7月12日(火)22時~/フジテレビ系)も話題です。内藤了のホラーミステリーを原作とする本作。オンとオフで異なる顔を見せる主人公を演じる波瑠はもとより、彼女のバディ役を演じる横山裕(関ジャニ∞)、Netflixドラマ『火花』で評価を上げた林遣都、さらには原田美枝子、渡部篤郎など、共演者も豪華です。
さらに原作ものと言えば、筒井康隆による原作小説が発表されてから50年以上も経った今、またしてもドラマ化される『時をかける少女』(7月9日(土)21時~/日本テレビ系)も気になります。注目の若手女優のひとりである黒島結菜を主演に擁し、その相手役にはSexy Zoneの菊池風麿を起用するなど、フレッシュな布陣で臨む本作。その脚本を担当するのが、インディーズ映画『かしこい狗は、吠えずに笑う』を監督して以降、テレビドラマの演出や脚本を数々担当してきた若手、渡部亮平であることも注目の一本です。ちなみに、こちらは全5回という変則的なパターンとなっているので、そのへんご注意を。
さらに、もはや連続ドラマの定番となりつつあるコミック原作ものとしては、武井咲と滝沢秀明が「禁じられた恋」……昨今流行りの「不倫」に挑んでみせる『せいせいするほど、愛してる』(7月12日(火)22時~/TBS系)がエントリー。松岡茉優主演で現在放送中のドラマ『水族館ガール』(毎週金曜22時~/NHK)や、深夜帯で放送される剛力彩芽主演の『グ・ラ・メ!~総理の料理番~』などはあるものの、「20~22時台」のドラマとしては、漫画原作は今クール少なめという印象です。
そして、同じくドラマの「定番」である「警察もの」としては、波瑠の『ON』のほか、一年前に好評を博した東山紀之主演の刑事ドラマの第2シリーズとなる『刑事7人』(7月13日(水)21時~/テレビ朝日系)、昨年末に「土曜ワイド」で放送された高島礼子主演の単発作品の連続ドラマ化となる『女たちの特捜最前線』(7月21日(水)20時~/テレビ朝日系)がスタート。こちらも少なめというか、同じく定番である医療ドラマに至っては、ゼロというのが今季のラインナップです。それにしても、ここまで駆け足で紹介してきた13作品中、その8本の主役が「女性」というのは、結構異例の事態ではないでしょうか。恋に仕事に家庭に……この夏は、さまざま女性たちの活躍に期待です!
■麦倉正樹
ライター/インタビュアー/編集者。「CUT」、「ROCKIN’ON JAPAN」誌の編集を経てフリーランス。映画、音楽、その他諸々について、あちらこちらに書いてます。