『リリーのすべて』映像作りで参考にされた画家とは? トム・フーパー監督コメント到着

『リリーのすべて』トム・フーパー監督コメント

 3月18日公開の映画『リリーのすべて』より、トム・フーパー監督のコメントが到着した。

 本作は、世界で初めて性別適合手術を受けたデンマーク人リリー・エルベの実話をベースに、『英国王のスピーチ』『レ・ミゼラブル』のトム・フーパー監督がメガホンを取り映画化したラブストーリー。1926年のデンマークを舞台に、風景画家のアイナー・ヴェイナーが、女性モデルの代役を務めたことをきっかけに、自分の内側に潜んでいた女性“リリー”の存在に気づいていく模様を描き出す。『博士と彼女のセオリー』で第87回アカデミー賞主演男優賞を受賞したエディ・レッドメインが主人公アイナー(リリー)を演じ、本作の演技で第88回アカデミー賞助演女優賞に輝いたアリシア・ヴィキャンデルが肖像画家の妻ゲルダを演じる。

 風景画家のアイナーと肖像画家のゲルダが暮らすアパートのシーンは、イギリスのエルンストストリート・スタジオで撮影が行われた。フーパー監督は、アイナーとゲルダが美を基準に世界を見ていたことにヒントを得て、「アイナーは風景に、ゲルダは女性の美しさをカンバスに表現した。だから私も映像美にこだわった」と、絵画のようにも見える映像を意識したことを明かし、構図については、「デンマークの画家ハンマースホイを基に、彼の絵に描かれた住居を再現して、撮影監督のダニーに無理を頼んで、ハンマースホイの絵のような柔らかな光を映像化した」と、実在した画家ヴィルヘルム・ハンマースホイを参考にしたことを語っている。

 プロダクション・デザイン担当のイヴ・スチュワートは、「私はトランジョンする前のリリーの絵画の色使いが、デンマーク人の画家ハンマースホイの色使いのように見えた」と語り、フーパー監督も「本作の序盤の色調を決める際に役立った」と、青とグレーの特定の範囲の色を使った作風に注目。その制約の中に美しさがあると語っている。

 また、メイクアップ担当のジャン・スウェルは、「トム(・フーパー監督)はとてもビジュアルにこだわっていて、撮影前にすべて見ておきたいと思っているし、役者が来られない場合には、代わりに写真を見せるんだ」と、フーパー監督の徹底したこだわりについてコメントしている。

20160316-TheDanishGirl-sub1.jpg
(C)2015 Universal Studios. All Rights Reserved.
20160316-TheDanishGirl-sub2.jpg
(C)2015 Universal Studios. All Rights Reserved.
20160316-TheDanishGirl-sub3.JPG
(C)2015 Universal Studios. All Rights Reserved.
20160316-TheDanishGirl-sub4.jpg
(C)2015 Universal Studios. All Rights Reserved.

■公開情報
『リリーのすべて』
3月18日(金)全国公開
監督:トム・フーパー
脚本:ルシンダ・コクソン
出演:エディ・レッドメイン、アリシア・ヴィキャンデル、ベン・ウィショー、アンバー・ハード、マティアス・スーナールツ
配給:東宝東和
原題:The Danish Girl /R15+
(C)2015 Universal Studios. All Rights Reserved.
公式サイト:lili-movie.jp

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる