なぜ「孤独」が深刻な健康リスクにつながる? 脳神経科学者・虫明元『孤独脳』が説く30の解消法

 東北大学名誉教授で脳神経科学を専門とする虫明元による新書『孤独脳 脳のSOSに気づき心と体を壊さない30の方法』(ディスカヴァー携書)が8月21日に発売された。

 2025年6月にWHOが公表した報告書では、世界人口のおよそ6人に1人が孤独に悩んでいると報告された。日本でも内閣府の調査で約4割が「孤独感がある」と回答しており、その割合は高齢者ではなく20〜50代の現役世代で高いという。

 2023年には米国公衆衛生局長官が、孤独による早期死亡リスクの高まりを「1日15本のタバコを吸うのと同じレベル」と表現し話題になった。孤独は脳卒中リスクを32%、抑うつリスクを約3倍上昇させ、死亡率も14%上昇させるなど、さまざまな健康リスクにつながることが研究でわかっている。

 本書は、こうした孤独感の正体と解消法を最新の脳科学から解き明かす一冊。孤独を感じるとき脳では何が起きているのか、なぜ孤独が深刻な健康リスクにつながるのかを解説したうえで、今日から実践できる30の「孤独感を解消するコツ」を紹介する。職場やSNS、AIなど現代社会ならではの孤独にも脳科学の視点から向き合っているのが特徴で、自分の孤独リスクを確認できる「孤独感セルフチェックテスト」(p.92)も収録されている。

 著者の虫明元は、東北大学医学部大学院卒業、医学博士。東北大学名誉教授・同大学院医学系研究科学術研究員を務め、八戸看護専門学校の学校長も歴任した。専門は脳神経科学で、行動調節に関わるシステム脳科学、特に前頭葉を含む大脳皮質の働きを研究するほか、大学・高校でのコミュニケーション教育や孤立孤独防止事業にも取り組んでいる。日本テレビ『カズレーザーと学ぶ。』に孤独をテーマに出演したほか、NHK『ようこそ認知症の世界へ』にも記憶に関する解説で出演している。著書に『学ぶ脳──ぼんやりにこそ意味がある』(岩波科学ライブラリー)、『前頭葉のしくみ──からだ、心、社会をつなぐネットワーク』(共立出版)、『ひらめき脳』『脳科学的人間像──ライフサイクルの中のウェルビーイング』(いずれも青灯社)などがある。

■書誌情報
『孤独脳 脳のSOSに気づき心と体を壊さない30の方法』
著者:虫明元
価格:1,650円(税込)
発売日:8月21日
出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン(ディスカヴァー携書)

■目次
はじめに
第1章 孤独感の正体とは?
第2章 現代人を孤独に追いやるもの
第3章 孤独が健康をむしばむ
第4章 ライフサイクル別・孤独の傾向と対策
第5章 孤独を予防・解消する
第6章 現代社会の孤独に向き合う(職場・オンライン・AI)
第7章 孤独の根っこを変える──自己肯定感の脳科学

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