生理用ナプキンの使用レポートも 男子校・正則学園で生徒243人が「女性の健康課題」学ぶ

 約1時間の授業を静かに聞いていた生徒たちだったが、終了後の質問コーナーでは積極的に手があがっていた。生徒の「自分の妹の生理痛がひどいようだが、どう対処すればいいのか」「友人の恋人がピルの服用を考えているが、どんな副作用があるのか」などの質問が出て、吉形さんが丁寧に答えていた。

 今回の授業について、担当した正則学園高等学校の萩原寛大特別教育活動主任は、男子校だからこそ異性の目を気にせずに性の話ができると、その意義を強調。主体となって活動に取り組んできた生徒会の生徒が、自分たちで考えてアクションを起こしてきたことを評価していた。また、それ以外の生徒も将来につながる重要な知識を得られたとし、まわりに配慮できる大人になってほしいと期待を寄せていた。

 活動報告をした生徒会会長のKさん、Sさんもさまざまな経験を通し「母親など身近な女性への接し方が変わった」「母親がだるそうなとき、自分が食器を洗うようになった」と語り、自身の変化を感じているようだった。文化部祭での展示も、来場者から多くの称賛の声をもらったようで、女性の健康課題について学ぶ取り組みを、自分たちが生徒会を退いたあとも後輩たちに続けてほしいと語っていた。

 進行を務めていた橘さんは、生徒たちの前向きな姿勢や発言は予想以上だったようで「子どもたちもお母さんたちに思いやりの気持ちを持ってくれていることがわかって、うれしく思いました」と、笑顔を見せていた。

 また、橘さんは、社会生活は男性と女性のコミュニケーションで成り立っているとし、男性が女性を知ることと同じように、女性が男性のことを知ることも重要。男性の健康課題についても取り組んでいきたいと、今後の活動について語っていた。

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