「プレスリリースはクリエイターへのラブレター」『LINEマンガ』代表・髙橋将峰 国産webtoonへの真摯な思い

あの名作マンガを参考に経営している?

――webtoon市場がこれだけ成長してくると競争も激しくなっているのではないでしょうか。アマゾンも最近、「縦読みマンガ大賞」を開催。賞金総額1億円と、思い切った施策をうっています。

髙橋:そうですね。まず競争が激しくなることは大歓迎です。市場が活性化することで、webtoonの認知度が高まれば、さらに良いクリエイターの方々と、多くのユーザーの方々が生まれるでしょうからね。ただ、他社さんがいろんな策を打っても、「クリエイターファースト」の姿勢は変わりません。我々は高額賞金を提供するよりも、しっかりと作家さんやスタジオが育ち、世界に出ていける道筋を創り続けていきたいですね。

――ところで、髙橋代表ご自身は、どんなマンガが好きなんですか?

髙橋:僕が小学生のときにジャンプで『DRAGON BALL』(集英社)がはじまったので、いわゆるあの当時のジャンプ作品は読み込んできました。学生の頃は、マガジンもサンデーも、ヤンジャンもスピリッツも毎週読んでいました。電車の棚に誰かが忘れていったマンガを読んで、また元に戻す、みたいな暗黙のルールを守っていましたからね(笑)。

 ただ、いま連載中のものでいうと、『ワンパンマン』(集英社)とか、『入学傭兵』『神血の救世主~0.00000001%を引き当て最強へ~』とか。けっこうアクションものが好きなのかな。

――経営に役立てたり、仕事のモチベーションをあげたりするときに読む作品などはあります?

髙橋:なんだろう。なんだかんだいって「島耕作シリーズ」(講談社)は、自分の役職が変わるたびに読んできましたね。「あそこにすべてが描かれてるんじゃないか」って思って。実際には、そんなに上手くいかないんですけどね(笑)。

髙橋将峰氏プロフィール
2006年、ヤフー株式会社に入社。その後、株式会社イーブックイニシアティブジャパン代表取締役社長に就任。2023年7月にはLINE Digital Frontier株式会社代表取締役社長CEOにも就任。

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