ジャンプ新連載『超巡!超条先輩』は令和らしさ全開? 『左門くんはサモナー』作者が描き出す新たなヒロイン像

  2月12日に発売された『週刊少年ジャンプ』11号より、“超能力ポリスコメディ”と銘打たれたマンガ『超巡!超条先輩』の連載が始まった。人気マンガ『左門くんはサモナー』の作者・沼駿による久々の新連載ということで、大きな注目が集まっているようだ。

 

  『超巡!超条先輩』の舞台となるのは、日本有数の歓楽街「珍宿・傾奇町」にある交番。そこに配属された新米の女性警察官・一本木直は、人の心を読んだり、念動力を操ったりすることができる超能力者の巡査長・超条巡と出会う。正義感あふれる一本木と、超ひねくれ者の超条による凸凹コンビが珍事件の解決に奔走する“バディもの”のコメディ作品だ。

  巻頭カラー50ページで掲載された第1話「超能力巡査長」では、一本木の実家の柔道場をめぐるヤクザとのトラブルを2人が解決するところが描かれており、シュールなギャグやさりげないパロディもてんこ盛りとなっていた。

  なお、この「超常的な力をもつエゴイストと底抜けの善人」という主人公コンビの構図は、沼駿の作品ではお馴染みとなっている関係性だ。たとえば代表作である『左門くんはサモナー』は、極度のひねくれ者で、悪魔の召喚が趣味だという転校生・左門召介が、「仏」と呼ばれるほどお人好しの学級委員長・天使ヶ原桜と出会うことから物語が始まる。左門が桜を「地獄に堕ちるような人間」へと堕落させるため、さまざまな悪魔をけしかけていくという設定だった。

 『左門くんはサモナー』はドSながらどこか憎めない左門と、そんな彼を放っておけない桜の関係性が見どころだったのだが、これまで発表された読み切りの『おイナリ』や『金と愛と私』などでも近しい人間関係が描かれていた。最新作となる『超巡!超条先輩』でも、「一本木と超条の関係性がいかに変化していくのか」が1つの見どころになりそうだ。

  ただ、超条に関しては今のところ一本木に特別な執着を見せているわけではなく、どちらかといえば“無気力系主人公”の造形に近いので、これまでにない関係性に発展していくのかもしれない。

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