小説版『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』早くも登場 読めば分かる、キラやラクスの葛藤と衝撃の展開

 すでに劇場版を見終わった人は、コンパスの勢力とファウンデーション、そして近隣の国々が関わって入り組んだ戦闘がどのように行われたかを、小説の描写で改めて確かめることが出来る。予告編でラクスが「止めてください、キラを」と叫ばなければならなかったほど、キラの身に奇妙な事態が起こっていたこともよく分かる。

 迫り来る惨劇をどうにか防ごうと、ルナマリアが苦手だったはずの射撃を頑張る様にも触れられる。「何で私ばかり、いつもこんな羽目になるの?」という心情描写には、彼女の誤射ぶりを見てきた長年のファンなら共感するしかないだろう。

 10才ほどに見えるファンデーションの女帝アウラが、宰相の傀儡などではなく謎めいた存在であることも書かれてあって、ファウンデーションという国がかつてのプラント国家に並ぶ不穏さを持っていることも見えてくる。その結果として起こった状況の先、さらに過激な展開が繰り広げられる小説の後半を、読んでから映画を見るのは上映期間もあって難しいかもしれないが、映画を見てから読むことになれば、これだけは絶対に確かめたいところがある。

 登場キャラクターの1人に上がっているアスラン・ザラはあの時何を考えていたのか? それを言葉によって確認できる小説版の下巻が今から楽しみで仕方がない。

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