『地獄先生ぬ~べ~』アニメと原作の違いは? 実況視聴イベント開催の「第一話・第二話」から考察
1993年に連載をスタートして以来、幅広い世代に愛されてきた漫画『地獄先生ぬ~べ~』(原作:真倉翔・作画:岡野剛)が、今年で30周年の節目を迎えた。
これを記念して、TVアニメ版全49話がYouTubeの「最強ジャンプチャンネル」にて10月5日から順次プレミア公開。そして『地獄先生ぬ~べ~』公式X(@nube_off)は、10月7日23時から第一話、23時半から第二話の「実況視聴イベント」を開催し、「#youtubeぬーべー実況」のハッシュタグでファンと共に盛り上げることに。かつて土曜日の夜にテレビの前で味わった興奮が、「バリバリ最強No.1」のオープニングテーマと共に現代によみがえることになる。
本稿ではそんなイベントに合わせ、アニメ版1~2話で取り上げられる2つのエピソードについて、原作と照らし合わせながら見どころを掘り下げてみたい。
第一話「恐怖の新学期!謎の鬼の手」のトラウマ
『地獄先生ぬ~べ~』は「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載されて以来、大ヒットを記録すると同時に子どもたちに強烈なトラウマを植え付けた作品でもあるだろう。小学校の教師である「ぬ~べ~」こと鵺野鳴介が妖怪や悪霊と戦う本作は、なんと言ってもそうした怪奇・心霊の描写がかなり過激。こうした“刺激”がクセになって『ぬ~べ~』の魅力に取り憑かれた読者も多いはずだ。
今回YouTubeでも配信されるTVアニメ版の第1話「恐怖の新学期!謎の鬼の手」は、サッカーが得意な小学生・立野広に霊障が起こるエピソードだ。ここで注目したいのは、広に取り憑くのが原作第1話の「九十九の足の蟲」でなく「肝狸」であるという点だ。
実はこのアニメの元になっているのは、『地獄先生ぬ~べ~』が連載される以前の読み切り作品『地獄先生ぬ~ぼ~』の中のエピソードとなる。こちらは単行本2巻の巻末にも収録されているので、現在も読むことが可能だ。
ちなみに漫画版の見どころでもある過激な心霊描写が1話から充分過ぎるほど活きている「九十九の足の蟲の巻」は、かなり衝撃的。もしも大量の目玉のついた虫が引き裂かれる様子を夜の7時台という子どもも観る時間帯に放送していたら、これほどTVアニメ版が愛されていただろうかと考えてしまった。