『ONE PIECE』ルフィを苦しめた強敵・クロコダイルに潜む過去 イワンコフが握る”弱み”とは

 『ONE PIECE』(ワンピース)のアラバスタ編に登場し、ルフィたちを散々苦しめた強敵・クロコダイル。彼の性別に関して、以前から根強く考察されている説がある。さまざまな描写から、「元々は女性だったのではないか」と疑われているのだ。

 この説が生まれたきっかけは、インペルダウン編での一幕だった。クロコダイルがイワンコフに何らかの「弱み」を握られていることが発覚し、頭が上がらない関係であることが明かされている。  

  イワンコフといえば、ホルモンを自在に操り、性別さえも変えられる「ホルホルの実」の能力者。すなわちクロコダイルはかつてイワンコフの力で性転換したため、元女性だと考えられるというわけだ。  

  これだけだとこじつけのように思われるかもしれないが、ほかにも元女性説を暗示するかのような描写は数多くある。まず意味深なのが、クロコダイルが装着しているピアスの位置だ。右耳に装着するピアスは一般的に「女性らしさ」の象徴とされているが、クロコダイルは“右耳だけ”にピアスを付けている。 

  反対に左耳のピアスは「男性らしさ」を象徴しており、作中ではゾロが左耳だけにピアスを付けているため、これは意図的な対比なのかもしれない。  

  また、ワノ国編の第938話にも伏線と解釈できるような描写があった。同話は「女の秘密」というサブタイトルなのだが、その扉絵にクロコダイルの姿が描かれているのだ。あくまで読者のリクエストに応えたイラストで、「女の秘密」も本編の内容を示唆するものではあるが、ダブルミーニングを仕込んでいる可能性は否定できない。  

  なにより、扉絵にはクロコダイルのお腹で砂遊びする小鳥たちが描かれており、彼の表情に母性を感じさせる部分がある……ようにも見えてしまう。

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