『SPY×FAMILY』はなぜオシャレに見えるのか? インテリアへのこだわりを読む
第3巻「ラ・シェーズ」
コミックス第3巻の表紙で“いばら姫”としての顔をのぞかせるヨルが座る椅子「ラ・シェーズ」。これはアメリカ合衆国のデザイナー・イームズ夫妻が発表した椅子だ。
デザイナーとして多くの椅子を発表したイームズ夫妻は建築家や映像作家としても活動の幅を広げ、ショートフィルムなどの作品も発表している。家族という関係のなかで協働する1組の夫妻が生み出されたラ・シェーズは、よい妻、よい母を目指し影で料理の練習をしたりなど、家族を思い行動するヨルを象徴するものとしても捉えることができるだろう。
ちなみにコミックスの表紙で描かれたラ・シェーズのほか、第1巻「MISSION:2」でヨルの自宅場面にて登場する椅子もイームズ夫妻が発表した椅子「シェルチェア」シリーズのものであることが見受けられる。
コミックスの表紙や作中のほか、本作の作者・遠藤達哉氏がTwitterにて発表するイラストにおいてもミッドセンチュリー家具の椅子が描かれることがある。作品内外で描かれる椅子の存在に注目することで、『SPY×FAMILY』の世界観はより彩りのあるものとなるはずだ。
■参考
(1)https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1599950303#:~:text=2022秋アニメがついに,の新作も目白押しです。
(2)https://www.hermanmiller.com/ja_jp/products/seating/lounge-seating/nelson-marshmallow-sofa/design-story/
(3)https://www.hermanmiller.com/ja_jp/designers/nelson/