作品と作者の人格は一致しているべき? クリエイター共通の悩みにプロイラストレーターが回答

 SNSや各種アプリをはじめとするウェブサービスが拡充し、漫画やイラストを発表する場が増加している昨今、ウェブ発の人気作品/人気クリエイターも増えている。そんななかで、プロの漫画家やイラストレーターの「解説動画」や「添削動画」が人気を集めており、ステップアップを目指すクリエイターたちの悩みに答える場面も多く見られるようになった。

 そのなかでも、確かな技術&知識と細やかなポイント解説で高い人気を誇るのが、「ポケモンカード(ポケカ)公認イラストレーター」としても活躍するさいとうなおき氏だ。YouTubeのチャンネル登録者数は80万人を超えており、常に高い再生数を記録している。

 12月18日に公開された動画のタイトルは、『作品と作者のギャップありすぎるのはダメ?』というもの。今回、お悩みを寄せたモブさんは、「いろんな方から、自分の絵を『幸せそうな表情、優しいふわふわとした色使い、温かな雰囲気、デジタルなのにアナログな風合い』などのコメントをいただくことがある」として、「コメント自体は大変嬉しいのですが、自分の性格が絵柄のイメージとは正反対であることに悩んでいる」と告白している。

作品と作者のギャップありすぎるのはダメ?

 モブさんは自分を「優しくも温かくもない、冷酷な人間」と評価しており、そのことを包み隠さずストレートに伝えているあたり、本当は優しく誠実な人なのでは……と思ってしまうが、「誰も自分をわかってくれない」という思いに囚われることがあり、「コメントをくださる方を裏切っているような気持ちになる」というのだ。絵柄と作者本人の人格との因果関係について、クリエイターはどう決着をつけたらいいのか。

 さいとう氏はまず、「作品を見たわけではないので、ハッキリと断言することはできませんが」と前置きをした上で、第一に技術的な問題がある可能性を指摘している。つまり、本人は自分の性格に合った尖った作品を描こうとしているのに、それをハッキリと形にする力がないことから、線や色がふんわりしてしまい、結果として優しい絵に見えている、という可能性だ。この場合には「技術的なアドバイスが必要になる」というところまでケアしているのが、さすがプロと唸らされる。

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