「世界一の剣豪を目指しているゾロは、すでに武装色の覇気を身につけていますし、もしかしたら覇王色の覇気にも目覚めつつあるのかもしれません。未来の海賊王の右腕となる男ですから、最強の非能力者になってほしいという想いがあります。

　現在の世界一の剣豪であり、ゾロの師匠でもある鷹の目のミホークも非能力者でありながら一太刀で氷山やガレオン船を真っ二つにするなど尋常じゃない強さを見せています。ゾロにはいずれ、ミホークのレベルも超えていってほしいです」

　そして、“悪魔の実”による異能が存在する『ONE PIECE』の世界だからこそ、非能力者たちの魅力も引き立つと、神木氏は続ける。

「特別な能力に恵まれたキャラクターがいるからこそ、かえってそうではないキャラクターが強くなる様に感動を覚えるのも『ONE PIECE』の醍醐味です。ゴム人間であるルフィに追いつこうとして、急激な成長を遂げたコビーなどは、その最たる例でしょう。いずれコビーがルフィと拳を交えるシーンも見てみたいですね」

　悪魔の実による異能はさすがに無理だとしても、頑張れば自分だって覇気を身につけられるかもしれないーー非能力者たちの活躍は、いつだってそんな希望を抱かせる。