ドラマ化で話題!『プロミス・シンデレラ』が描く”恋愛の障壁” 崖っぷちバツイチ女子の恋愛は成就するのか?

 『プロミス・シンデレラ』が破壊したものは予定調和だけではない。恋愛における障壁だ。10歳差という早梅と壱成の年齢差に加え、既婚者であった早梅の境遇など、ふたりの間には異性として好意を寄せることへの様々な障害が存在している。

個人的には早々にくっつけてイチャイチャさせるのはそんなに萌えないというか、順調にうまくいく恋愛よりは“ケンカップル”のような仲だったり、何か1つ障害があるほうが好きなんです。それを乗り越えたときに2人がどうなるのかを妄想するのが好きで。

(「プロミス・シンデレラ」橘オレコインタビュー - コミックナタリーhttps://natalie.mu/comic/pp/promisecinderella)

 インタビューで橘氏が語った言葉の通り、早梅は壱成の家で暮らし始めてからも正弘に未練を残す様子が見られ、壱成を異性として見るようになるまでかなりの時間を有している。

 様々な障害を認識し、お互いに思う感情を自分で整理しながら、ゆっくりと好意を寄せていく早梅と壱成。目まぐるしく展開するストーリーによって際立つ心情の繊細さが、童話『シンデレラ』のような共感を読者に与えたのかもしれない。

■あんどうまこと(@andou_ryoubo)
フリーライターとして漫画のコラムや書評を中心に執筆。寮母を務めている。

 

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