『マッシュル -MASHLE-』は和製ハリーポッター? アブノーマルファンタジーの魅力とは

 さらに、作者の甲本一が、集英社の少年ジャンプ漫画賞ポータルサイト「ジャンプの漫画家になる!」のインタビューで、「やばい人が好きだから、漫画のキャラはやばい人になるように描いている」と発言していることからわかる通り、『マッシュル -MASHLE-』に登場するキャラクターは皆個性的だ。

 特にマッシュのイケメンライバルとして登場するランス・クラウンは一見正統派の美男子だがその性格は、妹を愛してやまない生粋のシスコンだ。そんな個性的な仲間がたくさん登場するものの、ツッコミは不在。思わず読みながら読者自身がツッコミを入れたくなるギャグ的な要素もある。

 だが作中では、魔法を使えないマッシュには数多くの差別や理不尽が降りかかる。魔法を使えないハンデを背負っているマッシュが、筋トレをして磨き続けた肉体から繰り出すシンプルなパンチやキックで、才能ある魔法使いを倒すシーンにはある種のカタルシスすら感じられる。

 公式Twitterのフォロワー数は5万人を突破し人気に火が点きつつある『マッシュル -MASHLE-』。己の筋肉のみで強敵に挑んでいくマッシュの成長に今後も注目だ。

関連記事