乃木坂46 山下美月、写真集『忘れられない人』で目指した“理想の女性像” 大胆カットに込められた意思を読む

 ドキッとしたのは、バスルームで一糸纏わぬ姿の山下。ガラスの曇りを活かしたショットは美麗でいて、インパクトのある写真だ。同じく、ベッドの上で生まれたての山下の姿もある。10代から20代への節目に撮影された『忘れられない人』。山下は巻末のインタビューで可愛さだけではない「二十歳のありのままの私と、さらに10年後20年後、こういう女性でありたいみたいな理想の私も詰め込みました」と今作が人生を美しく生きていく意思表明になったと話している。大人っぽく背伸びした表情は、20歳から見た理想の女性像。そこには、見たことのない山下が確実にいた。

 『忘れられない人』を初めて見た時に、最も心に残ったのはラストに掲載されている、パリの街並みをバックに夕景の中、ベランダで微笑む山下のカットだった。「もっと伸びやかに生きていきたい」。これから挑戦したいことにそう答える彼女と、大人の女性としての階段を歩み始めた山下の姿が重なって見えた。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■写真集概要
乃木坂46 山下美月1st写真集『忘れられない人』
発売:小学館
発売予定日:2020年1月21日
定価:本体1800円+税
特典:メッセージ付きポストカード6種類中1枚封入

(撮影/須江隆治)

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