日向坂46 三期生、“1人と3人”から育んだ4人の関係 歪な同期の軌跡、山口陽世と巡る最初で最後のツアーへ

上村ひなのとの関係性、三期生楽曲の意義

 加入時期の異なる上村と新三期生の3人も、活動を重ねる中で変化してきた。「この夏をジャムにしよう」「Right?」「ゴーフルと君」「パクチー ピーマン グリーンピース」と三期生楽曲のレパートリーは増え、番組やライブでも4人だけで過ごす時間が増えていった。上村は山口の卒業発表後、「歳を重ねるごとに仲良くなって、プライベートでも頻繁に会うようになってきた」と記している(※2)。最初は“1人と3人”だった4人が、時間をかけて同期としての関係を作ってきたことがわかる。

日向坂46『Right?』

 17thシングルには、4人にとって最後の三期生楽曲「サラバ サラバ」が収録されている。タイトルからは切ない楽曲を想像させるが、曲中には三期生楽曲らしい遊び心が詰め込まれている。8月1日には4人によるコール動画も公開され、メンバーの名前を呼ぶパートや「3、2、1、Go!」と声を重ねるポイントを自ら紹介。別れをしんみりと聴かせるだけでなく、観客の声を取り込みながら、ライブでにぎやかに完成する一曲となっている。

【コール動画】3・2・1 Goー! 三期生と過ごす最高の夏がはじまるぞー‼☀️🩵【サラバ サラバ】

 『三期生LIVE』では、これまでの期別楽曲が現在の4人によってどのように届けられるのかにも注目したい。初々しい活動初期に歌い始めた楽曲も、表題曲センターやキャプテン、ひなた坂46での活動など、それぞれが異なる経験を積んだ今なら、当時とは違った表情を見せるはずだ。Zeppという観客との距離が近い会場で、4人の歌声やパフォーマンスだけでなく、曲中で交わす視線やMCでのやり取りにも、これまで築いてきた関係が表れるだろう。

 そして、今回のツアーは三期生の現在地を見せる機会でもある。別々のスタート地点から始まり、活動を重ねる中で仕事の外でも集まる関係になった4人。その過程を知ることで、三期生楽曲やステージ上での何げないやり取りにも、これまでとは異なる意味が生まれてくる。山口を送り出した後、三期生は上村、髙橋、森本の3人となる。だからこそ今回のツアーには、4人の歩みを振り返るだけでなく、“これから”へつなげる役割もあるのだろう。性格も得意分野も異なる4人が、7公演を通してどのような姿を見せるのか。そして最終日の山口の卒業セレモニーで、互いにどんな言葉を交わすのか。4人で立つ最後のツアーは、日向坂46 三期生が歩んできた時間を、改めて確かめる場になりそうだ。

 
 
 
 
 
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