ワン・ダイレクションの生みの親が手がける新世代ボーイバンド ディセンバー・テンとは 多様性を武器に塗り替えるポップシーン
今、飛ぶ鳥を落とす勢いを見せているボーイバンド、それがD10(ディーテン)ことディセンバー・テンだ。
昨年12月にNetflixにて全世界一斉配信されたドキュメンタリーシリーズ『サイモン・コーウェル:The Next Act』から誕生した彼らは、英国/アイルランド各地で開催されたデビューライブが即ソールドアウト。デビュー前に公開された「Bye Bye Bye」(*NSYNC)のアコースティックカバー動画は本稿執筆(6月22日)時点で260万回再生を突破し、1月のデビューから約5カ月でTikTokのフォロワー数は51万人に到達している。日本でも、『DayDay.』『シューイチ』『バズリズム02』(全て日本テレビ系)といったテレビ番組出演をきっかけに認知度を拡大し続けているほか、今年の夏は『SUMMER SONIC 2026』への出演も決定している。
ヘンドリック、ジョシュ、ニコラス、ジョン、ダニー、ショーン、クルーズの17~20歳のメンバーから成るディセンバー・テン。なぜ、彼らはこれほどまでに注目を集めているのか。
サイモン・コーウェルに見出されたボーイバンド
ディセンバー・テンを語るうえで欠かせないのが、グループ結成のきっかけとなったオーディションを手掛けたサイモン・コーウェルの存在である。サイモンはUKエンターテインメント界を代表するプロデューサーであり、ワン・ダイレクション、リトル・ミックスといった数々の世界的スターを輩出してきた人物だ。『サイモン・コーウェル:The Next Act』にて、彼は「ワン・ダイレクションの活動休止以降、いいバンドと出会えていない」と語り、自分自身がまだ新たなスターを生み出せるのか挑戦したいと明かしていた。かつてのような存在感を放つボーイバンドが現れないなかで、世界ではK-POPグループが躍進し、多くのファンを獲得していく。そんななかで、サイモンが自らのキャリアを懸けて立ち上げたのが、新たなボーイバンド発掘プロジェクトだったのである。
ロンドン、リヴァプール、ダブリンで行われたオーディションには1000人以上が参加。歌唱力だけでなく、メンバー同士の相性や人間性も重視しながら選考は進んでいき、候補者は70人、16人と絞られていった。最初にメンバーに選ばれたのは、クルーズ、ダニー、ジョシュ。その後も、それぞれの性格や空気感、チームとしてのバランスを細かく見極めた結果、最終まで残っていたヘンドリック、ジョン、ニコラス、ショーンが全員合格となり、新たな7人組ボーイバンドが結成された。最後の決断を下す直前、サイモンが「誰一人失えない」と漏らしていたことも印象深い。誰が欠けても成り立たない、それぞれが異なる魅力を持つ7人がそろい、ディセンバー・テンというバンドが完成したのである。
ディセンバー・テンが持つ“多様性”という武器
サイモンが目指したのは、単に歌が上手いメンバーを集めたグループではない、多様性のあるボーイバンドだった。7人はアイルランド、ブラジル、インド、ナイジェリア、ジャマイカといったさまざまなルーツを持っている。また、全員が音楽経験を持つ実力者であり、全員が複数の楽器を演奏できることも特徴だ。
クルーズは舞台芸術学校出身。オーディション中も常に楽しそうに歌う姿が印象的で、豊かな表情とスター性は当初から際立っていた。ダニーは学校生活で苦労した経験を持ちながらも、音楽と向き合い続けてきた人物だ。そんな彼を支えていたのが親友のジョシュで、オーディション中もふたりの深い絆が垣間見えた。そんなジョシュは、オーディション中に最も成長を遂げた人物と言っても過言ではないだろう。歌唱力がありながらも序盤はどこか自信なさげだったが、「似合わない」と気にしていた髪をダニーに切ってもらってからは吹っ切れた様子を見せ、レコーディングでも高いボイスコントロールを発揮していた。
10代半ばからソロやバンドでオリジナル楽曲を制作していたのがヘンドリックだ。オーディションでもギターの弾き語りを披露。サイモンからは「兄貴タイプ」と評されるなど、周囲からも慕われる存在である。ジョンはロチェスター大聖堂の元聖歌隊員で、ピアノやクラリネットも演奏する多才なメンバー。オーディションではサイモンへ自身の想いを真っ直ぐ伝える場面もあり、芯の強さも感じられた。
『The Voice Kids Portugal』準優勝の実績を持つ実力派がニコラスだ。「シャイだから友達作りは得意じゃない」と語る内気な性格ながら、端整なルックスでフォトシュートでは存在感を放っていた。チャーミングな笑顔と甘い歌声も魅力だ。ショーンはアイルランド国立オペラでソプラノを担当していた経歴を持つ。ギターやピアノ、ハーモニカも演奏できるうえに、伸びやかで柔らかな歌声はオーディション中から何度も高く評価されていた。
等身大の魅力が光るポップソング
多様なバックボーンを持つ7人が集まることで、ディセンバー・テンならではの化学反応が生まれている。今年1月にリリースされたデビュー曲「Run My Way」は、ディセンバー・テンの魅力を分かりやすく示した一曲だ。優しいピアノの音色とともにジョシュとニコラスのボーカルが紡がれ、やがて爽やかなビートが加わる。アリアナ・グランデやザ・ウィークエンドを手掛けたサヴァン・コテチャ、ビヨンセやレディー・ガガを手掛けたラミ・ヤコブというヒットメーカー陣が制作に参加した本曲は、デビュー曲らしい瑞々しさと開放感に満ちたポップソング。失恋して涙している相手を励ますと同時に「自分なら悲しませない」と明るく寄り添ってくれる歌詞からも、相手を包み込むような優しさと前向きさが伝わってくる。まるで等身大の彼らが詰まっているようなナンバーだ。
3月にリリースされた2ndシングルの「Angel」は、深みのある歌声で楽曲を牽引するダニーや、豊かなグルーヴを与えるクルーズなど、彼らの歌唱力の高さがより際立っている。本曲は、美しい恋に落ちていく姿を描いたラブソング。サブリナ・カーペンターやテディ・スウィムズらを手掛けるジュリアン・ブネッタと、前作に続きサヴァンが作詞/作曲/プロデュースを担当している。アコースティックギターのあたたかな音色に乗せて届けられる、7人の美しいハーモニーが光る一曲だ。
5月にリリースされた「Infinity (123)」は、ジュリアンが作詞/プロデュースを担当。ノスタルジックな要素と現代的なポップサウンドが融合した、軽やかなサマーチューンに仕上がっている。歌われているのは、「君の好きなところを数えるたびに、運命の相手だということが分かる」という純粋な恋心。繰り返し登場する〈One, two, three〉というフレーズも耳に残り、思わず口ずさみたくなるような魅力を放っている。
それぞれの個性を強みとして打ち出しながら、新しいボーイバンド像を提示しているディセンバー・テン。4月の初来日ショーケースでは応募倍率20倍を記録するなど、日本でも注目度を高めている彼ら。7月17日には国内盤EP『オン・ユア・サイド』の発売も控え、その勢いはここからさらに加速していくことだろう。EPリリース後の『SUMMER SONIC 2026』への出演もまた、彼らの魅力を日本の音楽ファンへ届ける大きなきっかけになりそうだ。サイモン・コーウェルが次の時代を託した7人。その期待と大きな目標を胸に成長を続けるD10ことディセンバー・テンの活躍に、これからも注目したい。
■リリース情報
国内盤EP『オン・ユア・サイド』(通常盤 UICW-10036)
発売日:2026年7月17日(金)
価格:¥2,860(税込)
<一般特典>
撮り下ろし・セルフィー・トレーディングカード
(全7種よりランダム1枚/サイズ:W63mm × H88mm)
※先着特典
<UNIVERSAL MUSIC STORE 予約抽選特典>S賞:ミート&グリート(メンバー全員との写真撮影会):10名様
(日時:2026年8月18日(火)夜、場所:都内某所)
※当日の受付場所や時間等詳細はご当選者様のみにお知らせいたします。
※同日に単独公演がございますが、公演終了後の実施を想定しております。
A賞:メンバー全員の直筆サイン入りポスター(A3サイズ):20名様
※S賞、A賞の全2種のなかからランダムで1種をプレゼントいたします。賞品の種類はお選びいただけませんので、予めご了承ください。
■関連リンク
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