高瀬統也×Fumiya Sato×まつり 特別鼎談 支え合い刺激し合う“仲間”、切磋琢磨から生まれる表現
「失敗しても別にまたもう一回やり直せばいい」ーー成功に近づく行動力とノリ
ーーまつりさんに関してはどうだったんですか?
高瀬:これもまたノリではあるんですけど(笑)。去年、中目黒の居酒屋で初めて2人で飯を食ったんですよ。その当時、まつりは人生の中でいろいろ失うものがあったり、いろんな経験をしていたみたいで。
まつり:そうなんです。「相談に乗ってください!」ってお願いして。私は統也さんと出会ってから、いつか一緒に音楽をやりたいと思っていたんですけど、それが「質恋」でひとつ実現できたことがすごく嬉しかったんです。ただ、その後はあまり連絡も取らず、ちょっと時間が経ってしまっていて。
高瀬:そう。その間に以前の事務所を辞めたことは知っていたんだけど、音沙汰がなかったから「大丈夫かな?」とは僕もずっと思っていて。で、急に連絡が来たと思ったら、何やら相談事があると。
まつり:当時の私はとにかく迷ってたんですよ。事務所に所属せずに一人でやっていくのか、新しい事務所のオーディションを受けてみるのか、お声がけしてくれていた事務所にお世話になるのか、どうしようか決めかねていて。だったらまずは先輩に相談してみようということで。
高瀬:そんなまつりの思いを聞いたときに、僕はまつりの音楽を絶対に絶やしてはダメだと思ったんです。いろんなものを失ってきたまつりが、さらに音楽まで失ってしまうなんてことはもったいなさすぎるなと。なので、その場で言ったんですよ。「各所に何も確認はしてないけど、一緒にやろう!」。「詳細は後日ね!」って(笑)。
まつり:統也さんがそう言ってくれたことが本当に嬉しくて。人生の恩人ですね、間違いなく!
高瀬:今年に入ってからうちの事務所はスタッフも含め、グッと人数が多くなったんですよ。きっとそういうタイミングだったんでしょうね。ノリって大事(笑)。僕はとりあえず前へと一歩踏み出せるファーストペンギンが一番強いと思っているんです。失敗しても別にまたもう一回やり直せばいいわけですからね。「失敗するかも」と思って前へ踏み出せないことのほうが失うものが大きいような気がしているので。
Fumiya:統也のこういうとこが好きなんですよね、僕は。
まつり:うんうん。行動力がすごい。しかも、誰からも愛されるフレンドリーな人柄も大きな魅力ですね。そういう人だからこそ、音楽面でもたくさんの人たちと繋がれているんだと思います。
高瀬:いやあ、そう言ってもらえるのはありがたいですね。
ーー統也さんがプロデューサーとしてのキャリアも充実させようと思ったのはどうしてだったんでしょうね?
高瀬:去年やったワールドツアーでの経験が大きかったと思います。事務所の代表として20人もの大人を引き連れてアジア9カ国を周ったんですけど、とにかく大変だし、本当にリスクがあるんですよね。でも、それがすごく楽しかった。ステージに立って夢のような景色を見ることはもちろん、裏方として大変なこと、いろんな痛みと向き合うことも僕としてはすごく楽しくて。そのときに、僕はやっぱりリスクを背負い、守るものがあったほうが精力的に動けることをあらためて感じたんです。なので、これからは仲間を増やそうと。高瀬統也を支えてくれているチーム自体はすでに大きかったんですけど、そこに自分の血を分けた家族を作りたいと思ったんです。それが今の事務所のスタッフたちであり、Fumiyaとまつりなんです。家族が増えたことは自分にとって本当に重たいんですよ。理解しきれないくらい重たい。でも、そのおかげで毎日が充実して、一瞬で過ぎていくんですよね。今の状況はある種、背水の陣でもあると思うんです。だからこそ、2歳児のようなスピードで成長していけているんだと思います。
Fumiya:統也のそういう感覚はすごくわかりますね。僕自身も常にヒリヒリしていたいタイプなんですよ。そうじゃないと自分を奮い立たせられないというか。統也と一緒にやることになった今、いろんな意味で毎日ヒリヒリしてますね(笑)。
ーーまつりさんも同じような感覚ですか?
まつり:私の場合はヒリヒリしていたいっていう感覚とはまた違っていて。やっぱりずっと追いかけてきた高瀬統也という人がそばにいて、一緒に仕事をしているっていう状況にすごくプレッシャーを感じているというか。憧れの人に常に見られているわけなので、ちゃんといい曲を作らなきゃって毎日、思っています。
高瀬:2人にはよく話しているんですけど、高瀬統也という大きな船に乗っているという気持ちにはなって欲しくないんですよね。だってFumiyaもまつりも、それぞれがアーティストとしての自らの船を漕いでいるわけだから。なので、高瀬統也の船から派生した自分だけの船をどんどん大きくしていくために、いろんな経験をこれからしていって欲しいなって思ってますね。決して焦ることなく。
Fumiya:統也と一緒に活動するようになってから、自分と向き合う時間がすごく増えた気がしますね。今、何をすべきかっていう優先順位を自分の中でちゃんと整理できるようになったというか。ライブでギターを披露するためには今から練習しないとなとか、ライブにダンスを取り入れるなら今からレッスンしなきゃなとか、先のことを考えた上で自分に投資する時間が作れるようになったと思います。
まつり:私は元々、あまり自分から積極的に行動ができない人間だったんですよ。「これがやりたいです!」っていう意思表示も強くできなかったりして。でも今は統也さんが「一緒に楽曲制作しようよ」とか「この日にレコーディングしようよ」とか、いろいろ声をかけてくださって。自分の苦手な部分を統也さんに支えていただけているのはすごくありがたいですね。これからはもっと自分から積極的に動けるようになれたらなと思っています。