高瀬統也×Fumiya Sato×まつり 特別鼎談 支え合い刺激し合う“仲間”、切磋琢磨から生まれる表現

 シンガーソングライター 高瀬統也が代表を務める音楽レーベル・マネジメント事務所「TTT inc.」に、Fumiya Sato、まつりが所属。Fumiya Satoは1stミニアルバム『PLEASE』、まつりは新曲「もういいや」をそれぞれリリースした。

 両方の作品のプロデュースは高瀬が担当。かねてから両者とは親交のあった高瀬だが、どのような経緯で自身の事務所に二人を招き入れ、プロデューサーとして関わることを決めたのか。3名の鼎談を通して、Fumiya Satoとまつりの才能、高瀬のプロデューサーとしての手腕に紐解いていきたい。(編集部)

「単なるオタクでした(笑)」ーー高瀬統也とまつりの出会い

ーー高瀬さんは過去にFumiyaさん、まつりさんとそれぞれ楽曲でコラボレーションされていますよね。そもそもどんな経緯で出会われたんですか?

高瀬統也(以下、高瀬):まずFumiyaは2020年の……。

Fumiya Sato(以下、Fumiya):正月。コロナが始まる直前だったよね。

高瀬:うん。テレビ愛知さんのイベントでフットサルをやることになって。ソナーポケットのeyeronさんの紹介でFumiyaと初めて会ったんですよ。同い年ということもあり、すぐに意気投合したんで、僕の1stEPに入ってた「Please kiss me like a diary」という曲にフィーチャリングとして参加してもらったんです。当時のFumiyaはまだグループで活動していたんですけど、ソロでもやってみたいということだったので、じゃあ一緒にやろうよと誘った形で。

Fumiya:ソロとしての第一歩を踏み出せたのは、統也が背中を押してくれたからですね。当時から統也の曲が好きだったので、そういう部分でもすごく大きな出会いでした。

高瀬:そこからけっこう長いつきあいになってますね。親友としてお互いの悩みとか、けっこうパーソナルな部分まで話せる関係で。一緒によくサウナに行ったりとかもしてます。一方、まつりはと言うと、最初はただの僕のリスナーだったというか(笑)。アーティストとして活動はしてましたけど、インスタのストーリーズで「私の推しです」みたいな感じで僕のことを紹介してくれたりしていて。

まつり:単なるオタクでしたね(笑)。きっかけは2022年ぐらいだったかな。買い物してたときに流れてきた曲がものすごく良かったので、すぐにShazamしたんですよ。それが統也さんの曲で。たまたま英語で歌われてる曲だったから、「あ、日本人のアーティストなんだ」と思ったんですけど、とにかく声がステキだなと感じました。

高瀬:めちゃめちゃマイナーな「I’ll be right there」って曲だったみたいなんですけど。

まつり:で、すぐに統也さんのインスタをフォローして。「曲、良かったです。ずっと聴いてます!」みたいな感じで連絡したんです。

高瀬:そうそう。その連絡をもらう前から、実はまつりのことは知っていたんですよ。「だーりん。」なんかがTikTokで若者世代に広がってましたからね。すぐにフォローを返しました。で、その半年後くらいに僕が東京でやったライブに招待して、そこで初めて会ったんですよね。そのときにまつりが「これ差し入れなんですけど」って言いながら、ウイスキーの小瓶を渡してきたっていう(笑)。

Fumiya:だいぶヤバイね(笑)。

まつり:あはは。懐かしい(笑)。

高瀬:その瞬間、「こいつおもしろ!」思って。そこからずっと変な後輩だなと思いつつ、親しくなっていったんですよね。変なヤツではあるんですけど、歌はめっちゃいいですしね。すごく特別な声の成分を持っているというか。2024年に「質恋」という曲でコラボしたんですけど、そのレコーディング後、バキバキに朝まで飲んでカラオケしたことがあって。そこでまつりはずっと絶やさずお酒を飲み続けてるのに、声が全く枯れないんですよ。むしろどんどんいい雰囲気に声色が変わっていったりもして。これはすごいぞと思ったのを覚えてますね。

「やっぱりこの人について行こう」ーーFumiyaが高瀬統也から受けた感銘

高瀬統也

ーーそんなFumiyaさんとまつりさんは今年から統也さんの個人事務所・TTT inc.に所属。統也さんのプロデュースで活動していくことになりました。

高瀬:Fumiyaと僕は今年で30歳になるので、「何か新たなことをしたいよね」みたいな話をずっとしていたんですよ。そんな中、Fumiyaはグループとしての活動に終止符を打ち、新たな道を探っていた。僕は僕でアーティスト活動が13年目に入る今年、会社の代表としてはもちろん、プロデューサーとしてももっと前に進んでみたい気持ちがあって。なので、お互いに挑戦という意味で一緒にやっていくことにしたんですよね。けっこうノリで決めちゃった感じではあるんですけど(笑)。

Fumiya:でも統也とだから決断できたところはあって。だって、ある意味、人生を共にするってことなわけだから。

高瀬:僕にとっては自分の中に守らなきゃいけない命が増えるっていう意味もあるしね。そういう点では友達という関係をちょっと壊さないといけない瞬間もあったりはするんですよ。その感覚にようやくちょっと慣れ始めてきた感じです。最初の頃は過保護に、毎日ずっとFumiyaのことばっか考えたりしてたんですけど(笑)。

Fumiya:あははは。気を使われすぎてる感じはあったよね。「いや統也、もっとはっきり言ってくれた方がいいわ」みたいなやり取りもあったりして。

高瀬:そうそう。ここ最近はある意味、自分本位というか、今まで自分がやってきたようにやることにしていて。そういう僕の姿を見せたほうがFumiyaとしてもやりやすい部分があるんじゃないかなと思ってます。あとそうだ。Fumiyaと一緒にやろうと思えた決め手は、去年の台湾公演に自費で来てくれたことも大きかったんですよ。そうやって僕に対して先行投資をしてくれるというか、尽くしてくれる部分がすごく嬉しかった。人に対して惜しみなく時間や労力を使えるFumiyaとなら一緒にやっても大丈夫だなって思えたんです。

Fumiya:へえ。初めて聞いた(笑)。僕は日本での統也のライブはたくさん見せてもらってましたけど、海外でどんなライブをしているのかっていうことは知らなかったので、単純にすごく興味が湧いたんですよね。で、実際に見せてもらったら、海外のファンの人たちはみんな日本語で一緒に歌っているし、統也が日本語でMCをしてもすべてちゃんと意味を理解していたりするんですよ。そういう関係を築けている統也というアーティストに対してあらためて感銘を受けたので、やっぱりこの人について行こうって思えましたね。

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