Ettone、人生の浮き沈みに寄り添う「1UP↑1DOWN↓」に込めた思い 楽曲に参加したFurui Rihoから受けた刺激も語る

楽曲のテーマである“詰み感”を感じた人生のてきごとは?
ーー楽曲には8ビットのゲームのような世界観がありますよね。コンセプトは最初から決まっていたんですか?
yuzuki:最初から決まっていたわけではなかったです。最初にトラックを聴いた後、私とkoyukiだけで話したときに、koyukiが「ゲームの世界が思い浮かんだんだよね」と話して「確かに」と思いました。私はどちらかというと人生ゲームの「進んだり下がったり」みたいなことを思い浮かべていたんですけど、koyukiが「8ビットの世界観って懐かしいし、この曲に合うかも」と。さらに「そのふたつを掛け合わせられそうだよね」という話になって、そこからどんどん歌詞が仕上がっていった感じです。

ーー印象的なフレーズが多いですよね。〈イージーモード選んで今自己嫌悪〉〈エンドロールの先で笑いあえるよ〉〈ラスボスからもBダッシュ〉など、まさに昔のテレビゲーム的な世界観です。
koyuki:私には年の離れた兄がいるんですけど、その影響で小さい頃からいろいろなゲームに触れてきたんです。だからゲームは常に身近な存在で、自然に思いつきました。
ーー新曲のキーワードとなっている“平成レトロ”や“Y2K”ですが、みなさんはリアルに経験していない世代ですよね?
shion:それでも平成ブームが巡り巡って私たちの世代にもあったので、すごく身近に感じます。実際にルーズソックスなども流行っていましたし。当時を知らなくても近い存在であり、親近感もあります。
pia:私はちょっと特殊な環境だったかもしれないんですけれども、オーストラリアにいた頃は日本人の同年代が周りにほとんどいなかったので、日本の当時の流行や若い世代の言葉を知りませんでした。むしろ母親世代やその少し前の世代の文化に触れる機会のほうが多かったんです。なのでエンタメもファッションも、平成や昭和のものの方が身近でした。今でも昭和・平成のファッションやアーティストが好きですし、自分の好きなものにはその時代の影響があると思います。

ーー「1UP↑1DOWN↓」は、誰もが人生で一度は感じる“詰み感”をテーマにしています。みなさんがこれまでに感じた“詰み感”は何でしょうか?
pia:オーストラリアの大学受験が、複数の科目の成績をもとに進学先が決まるシステムなんです。私は当時、日本や韓国でオーディションを受けていたので周りが6科目ほど履修している中で、私は最低限の4科目だけを選択していたんです。その中で日本語のコースも受講していたんですが、後になって、その科目は外部受講扱いで成績評価の対象にならないことを知りました。試験の成績自体は良かったんです。でも、自分の住んでいた州の大学には進学できずに別の州か海外の大学しか選択肢がなくなってしまって、本当に“詰んだな”と思いました。
chiharu:いちばん印象に残っているのは、上京したときですね。家族が車で実家のある福岡から東京まで送ってくれたんです。
ーー車で? 結構距離がありますよね。
chiharu:そうなんです。父と母が交代で運転して途中のサービスエリアで休憩しながら来ました。愛犬も妹も同乗してくれて...…。そして東京に着いて「じゃあね」と家族を見送った瞬間、急に寂しくなってしまったんです。
ーーいきなりホームシックになったんですね。
chiharu:ずっと家族に囲まれて安心していたのに、突然ひとりに。「これからがんばらなきゃいけないのに大丈夫かな」と急に不安になって、車が見えなくなった瞬間に両親に電話しました(笑)。
anri:Ettoneの活動を始める前に、「これからどう生きていこう」と途方に暮れたことがあって、そんな時期に両親が「一度アメリカに行ってみたら?」と勧めてくれたんです。「世界を見れば、今の苦しさも少し変わるかもしれない」と言われて。それでmiranoと一緒にロサンゼルスへダンス留学したのですが、現地ではさまざまなルーツや文化を持つ人たちがいて、そのような中で過ごしていくうちに、自分の悩みが少し小さく感じられるようになったんです。あの経験を通して、「外の世界を見ることって大事なんだな」と実感しましたし、「両親ってすごいな」とも思いました。落ち込んだ時期を乗り越えるために得た経験って、その後の人生の糧になるものだと実感しています。
mirano:実は、あまり“詰んだ”と思った記憶がないんです。どちらかというと、「負けない」「勝ってやる」という気持ちが先に来るタイプで、詰みを詰みとして認識しないのかもしれません。その理由を考えると、小学2年生の頃に入ったダンススクールの存在が大きいと思います。先生が本当に厳しくて、周囲にも同じ夢を持つ子たちがたくさんいて。幼いながらに「詰んだかもしれない」と思いましたが、とにかくその環境の中で勝ち上がるしかなかったんです。なので今の私は絶望するよりも、「じゃあどうやってはい上がるか」を考える癖がついているのかもしれません。
yuzuki:20歳くらいの頃に別の事務所に所属していて、自分の意思で辞める決断をしたことがあります。当時は北海道に住んでいて、コロナ禍でもありました。大学も休学していたので、「この先どうしていこう」「このまま自分の信じる気持ちを持って進んでいいんだろうか」と、たくさん悩みました。今振り返ると未来はいくらでもあったと思うんですが、そのときは目の前の壁が大きすぎて見えなかったんです。でも、あの経験があったからこそ今の自分がありますし、もし当時の自分に会えたら「そこまで詰んでないよ」と言ってあげたいですね。
shion:私は3年ほど前のオーディション番組で落ちたときがいちばん“詰んだ”と思いました。でも今は幸せなので、結果的には良かったです。それ以外だと、本当に小さいことで”詰んだ”と思って落ち込んで、また元気になっての繰り返しですね。
ーーまさに「1UP↑1DOWN↓」ですね(笑)。
shion:本当にそうです(笑)。なのでこの曲はすごく共感できますし、自分の今の生き方そのものだなって思います。私はあまり引きずらない性格なので、ダウンしてもまたすぐアップできるタイプですね。
koyuki:私も人生が終わるような大きな“詰み”はないんですけど、クラシックバレエを本気でやっていた頃は何度もそう感じました。プロを目指してコンクールにも出ていたんですが、コンクールの控室って本当に独特なんです。狭い空間にたくさんの出場者がいて、各自が必死に練習している。周りの熱量や緊張感に圧倒されてしまうこともありました。怖くなって隅っこで練習してしまったり、「もっと確認しておけば良かった」と後悔したり。そして本番でミスをしてしまうと、順位がすべての世界なので、「もう終わった」と思ってしまうんです。

ーーこの曲を通じて伝えたいメッセージとは何でしょうか?
koyuki:シンプルに言うと、気持ちがアップしてもダウンしても、そのすべてが自分なんだよっていうことですね。良いときも悪いときも含めて、聴き手に寄り添えるような曲になればいいなと思います。
yuzuki:気持ちが上がったり下がったりすることって誰にでもあると思うんです。でも、回り道をしながらでも少しずつ進んでいけばいいし、「今日は余裕ないな」っていう日があってもいい。そういうことを何度でも繰り返しながら生きていけばいいんだよ、というメッセージを込めています。歌詞にもあるように、「エンドロールの先で笑いあえる」という希望を持てる楽曲に仕上がっていると思います。
ーー4th シングル「1UP↑1DOWN↓」が多くの人たちの心の支えになることを期待しています。
全員:ありがとうございます!

■リリース情報
2026年6月29日(月) 配信リリース
Ettone 4th Digital Single『1UP↑1DOWN↓』
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