EBiDANはなぜ人々の心を掴んだのか? Webメディア「QuizKnock」の元編集者山森彩加氏と考える全力な人を応援したくなる心理

EBiDANはなぜ人々の心を掴んだのか?

 2025年末の『NHK紅白歌合戦』初出場から2026年の現在に至るまで、凄まじい勢いでファンを拡大し続けているEBiDANのメンバーたち。彼らが放つ、つい応援したくなるエネルギーの正体とは一体どこにあるのだろうか?

 QuizKnockの運営会社としても知られる株式会社batonでイベント企画などを担当する山森彩加氏は、自他共に認める熱心な“8号車”(超特急ファン)としてSNSに応援の様子を綴っている。なぜ、人々はEBiDANにハマるのかーー夢を掲げるアーティストを応援する楽しさを独自の目線で語ってもらった。(編集部)

EBiDANとの出会いは彼らの俳優業から

――まずは山森さんが今batonにてどんなお仕事をしているのか教えてください。

山森彩加(以下、山森):元々はウェブメディアQuizKnockの編集部で編集者とライターを兼任していましたが、異動を経て今はシステム開発の部署にいます。クイズ大会の開催システムを開発する部署で、例えば先日の横浜スタジアムでの始球式にて行ったクイズ大会に使う、お客さんがQRコードを読み込んで4択クイズに挑戦できる「Quiz Pitcher(クイズピッチャー)」というシステムを作ったり、東京ドームシティで行った『トーキョーディスカバリーシティ!』のボイスラリーに使うシステムを作ったりする部署にいます。

 私は実際にアプリやシステムを作るのではなく、どんな仕様、システムを作ればいいのかという要件を作ったり、会社で開発しているスタンプラリーシステムを使ったイベントの企画制作なども行なっています。

――ありがとうございます。山森さんはEBiDANをはじめ、さまざまなエンタメがお好きとのことですが、時系列で言うと最初にハマったアイドル、アーティストはどなたですか?

山森:ドハマりしていっぱいライブに行くという意味では、水樹奈々さんが最初でした。高校2年生から大学3年生までハマっていて。私は仙台出身なんですけど、ライブで初めて東京に来たのが高2のときの水樹奈々さんの東京ドームでしたね。大学3年生の頃からは欅坂46が好きになって、だんだん欅坂にのめり込んでいきました。

――EBiDANとの出会いはどのタイミングだったのでしょうか?

山森:超特急との出会いは結構最近なんですけど、EBiDANとの出会いからは結構長くて。もともとは特撮、特に“ニチアサ”が好きだったので、特撮に出ていらっしゃる方やその方と仲のいい俳優さんを事務所単位で推すことが多くて。『特命戦隊ゴーバスターズ』(テレビ朝日系)という作品があったんですけど、そこに森下トオルというキャラクターがいて、その役がすごく好きだったんです。その森下さんを演じていた高橋直人さんが、EBiDAN所属だったので、それをきっかけにEBiDANと出会いました。その頃のEBiDANは超特急やDISH//が結成した当時で、ブログとかでしか情報を得られなくて、のめり込むことはなく、さまざまなドラマを観る生活を送っていました。その中でEBiDANのメンバーが出演しているドラマを目にすることも多かったので、存在は認識していましたが。

――当時は、今のEBiDANは現在よりも“俳優集団”というようなイメージが強かった頃でしたね。

山森:元々は若手俳優を集めて舞台公演を打つみたいな組織だったんですよね。2012年頃はお芝居もやりつつ音楽もやるみたいな両立が始まった頃だったんじゃないかなと思います。

超特急から感じる「夢を一緒に応援する面白さ」

――そこからアーティストとしてEBiDANに再会することになります。

山森:アーティストとしてEBiDANにハマったのが2021年で、北村匠海さんのファンの友達に、DISH//のライブに一緒に行かないかと誘われて、1曲も知らなかったんですけど行くことにしたんです。そこからDISH//の予習を始めたら1週間でハマって、1週間後にファンクラブに入っちゃって(笑)。その2021年って、ちょうどDISH//と超特急が結成10周年で、10周年記念ライブを超特急とDISH//のツーマンでやることになっていたんです。DISH//が好きだったから行くことにしたんですけど、そこで超特急の予習をしようと聴きまくったら超特急にもすぐハマっちゃって。すぐファンクラブに入って、そこからずっと超特急にハマってる状態ですね。

――どういったところが刺さったのだと思いますか?

山森:DISH//はもともとメンバーにバンド経験があったわけではなく、楽器を持って踊ってるっていうダンスロックバンドだったんですよね。でも本人たちがすごく勉強して練習して、今ではもう生演奏できるようになって。それこそ超特急も、ダンスの経験がほとんどない状態で超特急になったメンバーもいて、そこから続けるために練習して習得した人もいるんですよね。結成当初からできたわけではないけど、与えられたチャンスを逃さないために努力するっていうスタンスがEBiDANには結構あるのかなと思いますね。

――そのスタンスも含めて好きになったんでしょうか?

山森:私は夢がある人がすごく好きで。超特急とか特に、熱い気持ちがすごく伝わってくるんですよね。その熱さが自分のエネルギーになることがすごく多くて。一緒に夢を追いかけようという気持ちになるんです。

――EBiDANや超特急の特徴的だと感じた部分や、面白いと思ったことはありましたか?

山森:超特急って、同じ事務所のももいろクローバーZ(以下、ももクロ)の流れを受けているグループだと思うんですよ。超特急がデビューしたての頃、お客さんがまだ集まらない頃に路上ライブやイベントにももクロのファンが来てくれてたらしいですし、ファンのベースもももクロのファンが作ってくれたところがあるように感じていました。

 ももクロは、当時から独自の存在感があったじゃないですか。全力で盛り上げてファンも全力で盛り上がるみたいな、体育会系っぽいというか。それに近い形で超特急のライブもめちゃめちゃ体育会系で、ファンもすっごい踊るんです。もう超特急と同じくらい踊ると言ってもいいほど(笑)。アイドルを見て応援するというよりかは、一緒にライブを作っていくのが特徴なのかなと思います。メンバーも、「8号車(超特急のファンの総称)もメンバーです」と言ってくださるし。自分たちも超特急の一員だから、このライブを楽しむために自分たちも最高のパフォーマンスをして最高の空間を作ろうみたいな、そういう雰囲気は他のグループにはあまりないのかなと思います。

――EBiDAN全体としてグループを超えて同じような空気を感じている人も多そうです。

山森:夢を大きい声で言うのはどのグループも一緒なのかなと思います。その中でも超特急とかM!LKは特に、ずっとここに立ちたいと言ってきたことを着実に叶えているフェーズで。後輩も同じようにパシフィコ横浜とか日本武道館、そのあとはアリーナに立ちたいっていうのをどんどん言って実現して、スケールアップしてまた言って、それを実現してみたいな感じで。夢を声に出すことでファンも一体となって、次はこれに向かって頑張ろうみたいになっていると思うんです。どこに向かって応援するべきなのかが分かるから、ファンとメンバーで足並みが揃ってるんですよね。グループ主体で発信してくれるからこそ、自分たちが目指すべき場所はどこなのかという共通認識が取れて足並みが揃っていくというのはEBiDANのどのグループにも言えることかなと思います。

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