BE:FIRST、大舞台でも変わらない“自然体”の強さ 徹底した準備が生む余裕、音楽を純粋に楽しむライブの裏側
5月16日、17日に味の素スタジアムで行われたBE:FIRST初のスタジアム公演『BE:FIRST Stadium Live 2026 We are the “BE:ST”』。その中から「I Want You Back」のライブ映像と、2日間の舞台裏映像が公開された。初めて立つスタジアムのステージ。普通であれば“夢の舞台”や“特別な一日”といった言葉が並びそうなものだ。しかし今回公開された映像から伝わってくるのは、そういった気負いではない。大舞台を前にしながらも、普段通りの空気感で純粋に音楽とライブを楽しむ6人の姿が収められていた。
初のスタジアムライブを純粋に楽しむBE:FIRSTの強さ
「I Want You Back」のライブ映像にも、6人の楽しそうな姿が表れている。大所帯のバンドを従えたスケール感のあるステージでありながら、彼らの歌声はまったく埋もれていない。音程やリズムが安定しているのはもちろん、随所ではアドリブのようにアクセントを加える場面も。大舞台だからといって慎重になるのではなく、その瞬間の空気を楽しむ余裕さえ感じられる。また、表情も印象的だ。テレビ番組やMVのようにキメの表情を作るのではなく、その瞬間の感情が自然と表れているように見える。客席を見つめながら、スタジアムの景色を目に焼き付けるような表情を見せるRYUHEI、満面の笑みを浮かべながら実に楽しそうに歌うMANATOなど、メンバーそれぞれから感情が伝わってくる。初のスタジアム公演という同じ経験を共有しながらも、その受け止め方は一人ひとり違う。そのリアルな感情が垣間見えることも、この映像の魅力だろう。
さらに、ダンスにも同じことが言えそうだ。全力で力をぶつけるようなパフォーマンスというよりは、楽曲のグルーヴを共有しながら、それぞれが自分らしいノリを見せている印象だ。しかし、揃えるべき場面では一気にシンクロ。その緩急が心地よく、BE:FIRSTらしいパフォーマンススタイルを際立たせている。同じ黒い衣装をまとったダンサーたちと並んでいても、自然とメンバーに目がいくことにも驚かされる。特別な演出がなくても存在感を放っている姿からは、“華”を感じざるを得ない。
そして、舞台裏を映したVlogから伝わってきたのも緊張感より楽しさだ。リハーサル中にSHUNTOが「Message」を歌うJUNONの様子を撮影したかと思えば、自分自身を映してみたりと、メンバーそれぞれ思い思いに楽しんでいる。ムービングステージのリハーサルでは、高所恐怖症のMANATOをSOTAが後ろから支え、『タイタニック』の名シーンを再現。その様子を撮影していたSHUNTOが「もうちょい(ステージの端まで)ギリ行けよ」とツッコミを入れるなど、メンバー同士の自然な掛け合いも続く。楽屋でも同様で、LEOとMANATOの即興芝居ともコントとも言えるやり取りが始まり、ふたりは楽しそうに笑い合う。その姿は、大舞台直前のアーティストというより、気心の知れた仲間たちの姿そのもの。初スタジアムへの高揚感はありつつも、過度に張り詰めた空気は一切感じない。
もちろん、初のスタジアム公演という大舞台で高水準のパフォーマンスを見せるために、人知れない努力や入念な準備が必要だったはずだ。その積み重ねがあるからこそ、本番では余計な力みを手放し、音楽そのものを楽しめたのだろう。力みすぎることなく、最高のパフォーマンスを届けるという姿勢も、BE:FIRSTの大きな強みなのかもしれない。そして、その自然体な姿勢こそが国内のみならず世界へと活動の場を広げるBE:FIRSTの活躍に繋がっているのだろう。
9月からはワールドショーケース『BE:FIRST WORLD SHOWCASE 2026』もスタートする。ニューヨークでの追加公演も発表され、世界というさらに大きな舞台でも、BE:FIRSTは変わらず自分たちらしく音楽を届けてくれるはずだ。今後の彼らからも目が離せない。