asmi、ニューシングル『あわ』で示す進化と覚悟 Mrs. GREEN APPLEとの再共演、ツアーへの想いを語る

2024年にメジャー1stアルバム『リボン』をリリースして以降、アニメ・映画のタイアップや海外でのライブなど、一歩ずつ活躍の場を広げてきたシンガーソングライター・asmi。活動初期からさまざまなクリエイターとコラボレーションを繰り返し、バラエティ豊かな楽曲を生み出してきた彼女だが、ここ最近の楽曲を聴いていると、その大きな振り幅をすべて自分のものにし、自分の色に染めてしまうようなパワーを感じる。
そんな今のasmiを詰め込んだのが、6月10日にリリースされるシングル『あわ』だ。4月から3カ月連続で配信リリースされてきた「あわ」「JUNK AND PONG」「東京タワー」という3曲は、どれも見事にバラバラ。しかし、だからこそ、asmiというアーティストの芯の部分をはっきりと示すようなものになっている。シングルのリリース日には、かつてコラボしたMrs. GREEN APPLEの主催イベント『Mrs. GREEN APPLE presents 「CEREMONY」』に出演、その後にはツアーも控える彼女に、この3曲に込めた手応えを語ってもらった。(小川智宏)
ファンとの固い絆、「守られたい私」からの変化
――『リボン』をリリースしてから2年が経ちました。asmiさんにとって、この2年間はどんな日々でしたか?
asmi:あっという間だったなっていうのが、まず思うことです。その間もずっとライブをしていたので、そこで出会った人の顔が浮かびますね。メジャーデビューしてからアニメの曲とかもたくさんやらせていただいて、それを通して出会えた人の数が増えたし、そこからライブで会いに来てくださって、顔を合わせて、私も歌を届けてっていう中で、一人ひとりと関係性を築いてこれた2年間だったなと思います。

――その中で特に印象に残ってる出来事といえば?
asmi:一番大きかったのは、海外での初めてのワンマンライブですね。そんなことができるとは、3年前とかには想像していなかったので。韓国と台湾でやらせていただいて、今度のツアーでも韓国に行くんですけど、実際に行ってみて、「海外にも私の歌を歌ってくれてる人がこんなにいるんだ!」っていうのをすごく実感しました。
――そんな海外でのライブも含めて、いろいろなアーティストとコラボをしたり、タイアップを担当したりということを通してasmiさんの音楽と出会った人もたくさんいますよね。そういう声がasmiさんの元にも届いていたんじゃないかと思います。
asmi:そうですね。この数年間、誰でもそうやと思うけど、私も人間なんで落ち込むことはめちゃめちゃあって。そういう時にすごく支えになったのは、やっぱりリアクションがあるっていうことで。落ち込んだ時にInstagramのストーリーを更新した時も、ちゃんとメッセージを送ってくれるファンの人がいるっていうことにすごく元気をもらいました。それがなかったら無理だったなと思う瞬間は振り返っていっぱいあるので、すごく助かってましたね。
――そういう反応が曲や歌詞、ライブでのパフォーマンスに影響を与えている部分も大きい?
asmi:めっちゃあります。音楽を始めたての頃は、曲でもずっと自分の話をしていたんですけど、たくさんの人に応援してもらってるなって思い始めてからは、バラードとかは特に、曲を書きながら一人ひとりの顔が本当に浮かんで、その人に向けて書いたりすることも増えたんです。「あのね、」とか、『リボン』収録の曲だと「My Life」っていう曲もそう。あの曲は弾き語りで作ったんですけど、みんなの生活の中でちょっと心が折れそうな時に支えになるような曲になったらいいなと思いながら書いていました。そういうことは、すごく増えましたね。
――なるほど。ずっとasmiさんの音楽を聴いていて思うのは、キャリアを重ねるなかでどんどん歌える歌が増えてきたなということなんですよね。それは音楽的なジャンルとかスタイルもそうだし、歌詞の内容や情景もそうですけど、“歌えること”がどんどん広がっていっている。
asmi:嬉しいです。常に“今の自分そのまま”が曲に投影されてるなとはよく思うんですけど、1stアルバムの『bond』の時とかは今よりも落ち込むことが多かったんです。でも今は落ち込むことも減ったし、たとえば悲しいことがあった時に心を立て直す術も身につけられたから、明るい歌が歌いたいと思えていて。あと、きっと最初のほうは「守られたい」とか「私を助けてほしい」っていう気持ちのほうが大きかったと思うけど、活動の中でいっぱい愛をもらったことによって、「私が何かの助けになりたい」「私がみんなのことを守りたい」って思うようになったなって思います。でも結局、自分が曲を書きたくなる感情の高ぶりっていうのは、結局いつまでたっても恋で。そこは変わらないですね。

――技術的な部分というか、歌の表現力というのもものすごく進化しましたよね。
asmi:そうやって言っていただく機会も多いんですけど、全然実感なくて(笑)。意識してやってることでもないんですよ。でも、2023年くらいまでは、レコーディングへのこだわりが今ほどなかったかもしれない。結構トラックメーカーさんやボーカルディレクションをしてくださる人に委ねてたなって思うんですけど、今はもっと自分のことを信じて歌うことができるようになったなとは思います。その結果、その曲に合った歌い方を引き出せてるのかもしれません。
こだわりを持たない柔軟さ、レーベルで纏う新たなアイデンティティ
――今回の連続リリースも、3曲ともまったく雰囲気やキャラクターが違う曲で。その柔軟さがasmiさんの魅力なんだなというのを再確認させてもらった感じがします。
asmi:ありがとうございます。私の強さというか、良さってそこだなって思ってます。2021年に「ヨワネハキ」を歌わせてもらってから、自分で書いた曲も変わらず歌いつつ、人に書いていただいた曲も歌えるシンガーになりたいって思い始めて。そして、それをずっと続けてきらからこそ、知ってくれる人も増えてきた。私って、いい意味でこだわりがないところがあるんです。だから、言っていただいた“柔軟さ”っていうものは、これからも大事にしていきたいなと思います。
――「Echoes」というレーベルに所属したと聞いた時も、「なるほどな」と思ったんです。いろいろなスタイルや個性をもったアーティストが集まっているレーベルだし、その中で“asmiという個性”ももっといろいろな色を出していくんだろうなって。
asmi:嬉しいです。「Echoes」の“Echoesブルー”っていう色があるじゃないですか、あの濃い青。あの色がみんな似合うなあって思いながら、4月の『Echoes Baa』(『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2026』)のステージも観ていました。みんな、確かにやってる音楽は違うかもしれないけど、「かっこいい」の方向性が一緒だから、まとまりがあるように見えるのかなと思って。すごく感覚的な話なんですけど。

――面白いですね。「“Echoesブルー”が似合う」というのは、もう少し説明するとどういうことだと思います?
asmi:クールな感じというか。でも、基本的にクールやけどすましてる感じでもなくて……燃えたぎる青みたいな。炎の青みたいな感じかな。その感じが、“Echoesブルー”のクールなところとすごく被ります。私は「Echoes」に入る前まではピンクとかのほうが好きやったし、青の印象ってなかったんですけど、どんどん青が似合うようになってきたなって思ってて。それは「Echoes」に入ったのも関係してるのかもって今ふと思いました。“青”が私の中で勝手に大きな存在になってますね。
――ちなみに、今年の『Echoes Baa』のステージはいかがでしたか?
asmi:めっちゃ楽しかったです。去年に続いて2回目の出演だったんですけど、去年よりもさらに楽しみにして来てくださるお客さんも増えた印象があったし、その中で初めましての人もきっとたくさんおったやろうし、やっぱりなんといっても春の横浜特有の空気感がすっごい心地よくて。それをみんなで楽しめてるっていうのが、音楽がもたらす相乗効果というか。最高の時間だったなって思います。



















