BE:FIRST、フィリピンで人気を集める理由は? 「Wish Bus」出演から紐解く親和性とこれまでの活躍
5月23日、BE:FIRSTがフィリピンを代表する人気音楽コンテンツ「Wish Bus」に出演。そのパフォーマンス映像が公開された。「Wish Bus」は、バス型のスタジオでライブパフォーマンスを行う音楽コンテンツ。フィリピンのアーティストはもちろん、現地を訪れた世界各国のアーティストも多数出演している。コンパクトな空間でパフォーマンスが行われるため、歌声や息遣い、空気感までもがダイレクトに伝わり、アーティストの“生の実力”が浮き彫りになる環境である。そんな「Wish Bus」に、BE:FIRSTは日本人ボーイバンドとして初登場。そこで彼らは、自分たちの強みをしっかりと提示してみせた。
BE:FIRST、フィリピンの音楽シーンに浸透するまでの歩み
「Wish Bus」は、“加工された完成品”というよりも、リアルタイムのパフォーマンスだからこそ生まれる魅力を映し出すコンテンツである。生歌、グルーヴ、その場でしか生まれない空気感などが重視される場だからこそ、ライブ力のあるアーティストほど映える。今回のBE:FIRSTのパフォーマンスも然り。音源かと思うほどにピッチが安定しているが、ただ再現しているだけではなく、その場の空気に合わせたニュアンスの変化や、細かなフェイクによって、“ライブ”として楽曲を成立させていたのが印象的だ。さらに、途中で軽く身体を揺らしながら歌う姿からは、パフォーマンスをコントロールする余裕も感じられる。メンバー同士が目を合わせ、笑顔を見せ合う場面も多く、単に上手いだけではなく、その瞬間を楽しんでいることも伝わってくる。こうした自然体な姿も、「Wish Bus」という空間との相性の良さを感じさせる要素だったと言えるだろう。
BE:FIRSTはこの「Wish Bus」をはじめ、フィリピンの音楽シーンとの接点を着実に増やしている。その大きなきっかけの一つとなったのが、フィリピンを代表するボーイズグループ・SB19との交流だ。SB19のニューアルバム『Wakas at Simula』収録曲「Toyfriend」では、コラボレーションが実現し、今年3月に開催された『D.U.N.K. Showcase in K-Arena Yokohama 2026』にはBE:FIRSTとSB19が揃って出演。同曲をサプライズ披露し、話題を呼んだ。
また、BE:FIRSTがパーソナリティを務めるラジオ番組『MILLION BILLION』(J-WAVE)には、SB19からPabloとStellがゲスト出演。MANATOとJUNONが2人を迎え、お互いの音楽性や制作に対する考え方について語り合った。こうした交流がきっかけになったのか、BE:FIRSTはフィリピンで、SB19は日本でストリーミング数が増加。互いのファンダムが自然に行き来する流れも生まれている。さらにBE:FIRSTは、フィリピンの音楽プラットフォーム『MYX Global』への出演や、「Billboard Philippines」でのインタビュー掲載など、現地メディアへの露出も。単発の話題ではなく、継続的にフィリピンとの接点を築いているのだ。
フィリピンは“歌の国”とも言われるほど、歌唱文化が根付いている国だ。高い歌唱力を持つ国内アーティストが世界的に評価される場面も近年は多く、リスナー側も自然と歌えるアーティストに魅力を感じやすい風潮があるのだろう。だからこそ、BE:FIRSTのように激しいダンスパフォーマンスを成立させながら生歌でしっかり聴かせることのできるグループは、フィリピンのリスナーとも相性が良い。単に“海外の国/地域で人気が出た”というよりも、現地の音楽カルチャーとの親和性が高かった結果として、現在の広がりにつながっているようにも感じられる。
今回の「Wish Bus」出演は、BE:FIRSTが海外コンテンツに出演したというトピックにとどまらず、フィリピンのリスナーとのつながりが可視化された瞬間だったようにも感じる。9月からスタートする『BE:FIRST WORLD SHOWCASE 2026』は、フィリピン・マニラでも開催予定だ。すでにBE:FIRSTへの熱量が育ち始めている場所で、彼らはどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。期待が募る。


























