LE SSERAFIM×Spotify、ソウルでのプレミアムライブを徹底レポ 新曲の最速披露、美しくも強力な“PURE FLOWERS”が咲き誇る

ルセラ×Spotify『PURE FLOWERS LIVE』レポ

 2026年5月21日の夜、ソウル・西小門聖地歴史博物館。2019年の開館以来初めて、この静寂に包まれた赤レンガの空間が、K-POPのエネルギーが爆発する音楽の発信地へと変貌を遂げた。2nd Studio Album『PUREFLOW pt.1』の正式リリースを翌日に控え、LE SSERAFIMがグローバルオーディオストリーミングサービスSpotifyとタッグを組んだライブイベント『PURE FLOWERS LIVE』を開催したのだ。招待されたのは、世界中のSpotifyトップリスナーの中から選ばれたFEARNOT(ファンの呼称)約300人。Spotifyが近年グローバルで注力しているプレミアムなリスナーイベントシリーズの一環として行われた。

花に囲まれた展示から野外ステージへ

 入場時からすでに只ならぬ雰囲気が漂っていた。博物館の屋内展示スペースでは、メンバーたちの新しいアルバムビジュアルを活用した巨大な展示物が観客を出迎え、まるで生き生きと呼吸しているかのように動く花の形をしたキネティックアートのフォトゾーンが、アルバムの幻想的かつ躍動感あふれるコンセプトを視覚的に完璧に体現していた。屋内展示エリアを通り抜け、内部の野外スペースへと足を踏み入れると、ついにメインステージがその姿を現した。

 「PURE FLOWERS」というコンセプトを反映してか、花の形を連想させる独特なデザインのステージの上には、果てしなく広がる空がどこまでも続いていた。これまで野外撮影や重要なイベントのたびに雨を降らせ、ファンの間では「雨セラフィム(雨を呼ぶLE SSERAFIM)」というジンクスで呼ばれていた彼女たちだが、この日ばかりは空までもが彼女たちのカムバックを祝福するかのように、昼まで降っていた雨がぴたりと止んだ。メンバーたちはステージに上がり、「ミュージックビデオの撮影の時も晴れていたので天が味方してくれていると思っていたけれど、今日も雨の予報だったのにすごく天気がいいですね。『雨セラフィム』はもう卒業です!」と笑い合った。

 この日の現場には、惜しまれる空席もあった。リーダーのKIM CHAEWONが怪我によりやむを得ず欠席となり、ステージの片隅に彼女の等身大パネルが立てられていたのだ。しかし、4人のメンバー(SAKURA、HUH YUNJIN、KAZUHA、HONG EUNCHAE)は、残念な知らせを伝えながらも、「(後日Spotifyで配信の)この映像が絶対にCHAEWONに届くはず」と話し、観客と心を一つにして「CHAEWON、愛してる!」と叫び、胸を熱くさせた。末っ子のHONG EUNCHAEもまた、「5人で一緒に準備したフルアルバムであるだけに、CHAEWONオンニの分まで最善を尽くします」と決意を語り、完全体としての強い絆を証明した。

途切れることのないトランジション

 午後8時、LE SSERAFIMの新しい時代の幕開けを知らせる1曲目は、先月先行公開されたリードシングル「CELEBRATION」だった。メロディックテクノとハードスタイルが融合した強烈なビートに、300人の観客はすぐさま割れんばかりの大歓声で応えた。恐れに向き合う内なる力を祝うこの曲は、オープニングとして卓越した選択だった。

 印象的な瞬間は、「CELEBRATION」のアウトロから初披露する収録曲「Creatures」へと続くトランジションだった。1曲目が終わった後もメンバーたちは立ち止まることなく、まるで音楽が続いているかのように自由に踊り続け、その短い無音のダンスの直後、間髪入れずに「Creatures」の強烈なビートが鳴り響き、ステージの熱気は冷めることなく爆発した。ポップ、ロック、エレクトロニックが混ざり合った楽曲で、LE SSERAFIMは一糸乱れぬダンスの強迫観念を脱ぎ捨て、大勢のダンサーたちと共にステージを駆け回りながらエネルギッシュな動きを見せ、スリリングな解放感を与えてくれた。

 熱狂した空気を心地よく換気したのは、収録曲「Sonder」だった。この曲は、パワフルな前の2曲とは異なり、シンプルなワルツをベースにした叙情的なメロディを盛り込んだ楽曲。HUH YUNJINが「毎朝ルーティンで聴いている一番の推し曲」と明かしたこの曲が流れると、ファンはペンライトやスマートフォンのフラッシュを点灯させ、赤レンガの空間を天の川のように彩った。他人もまた一つの宇宙を抱いているという楽曲の温かいメッセージが空間を満たし、LE SSERAFIMのさらに広がった音楽的スペクトラムを体感させた。

 さらに、1stシングルの「SPAGHETTI」と4thミニアルバムのタイトル曲「CRAZY」が続くと、小規模なライブイベントの現場は、瞬く間に数万人規模のコンサート会場を彷彿とさせる熱気で満たされた。ファンの完璧なシンガロング(大合唱)と掛け声は、LE SSERAFIMがFEARNOTと共にある時、どれほど強烈なエネルギーを放つのかを如実に示していた。

突拍子もない愉快なケミストリー

 音楽的なカリスマ性と同じくらい輝いていたのは、メンバーたちの率直なトークだった。Spotifyの「K-Pop ON! Video Podcast」の撮影を兼ねて行われたトークセッションでは、新しいアルバムのビハインドストーリーが次々と飛び出した。

 特にメンバーたちの軽妙な掛け合いが際立っていたコーナーは、先行公開曲「CELEBRATION」のテーマに続く、キーリング争奪戦だった。口がジッパーで開くユニークなデザインの「クリーチャーぬいぐるみキーリング」は、アルバムトレーラーの中でKAZUHAが立ち向かって戦ったキャラクターをグッズ化したもの。このキーリングを懸けて、メンバー間で「今回のアルバム準備期間中に最も祝福されるべきメンバー」を決める可愛い競争が繰り広げられた。

 KAZUHAは「アルバムジャケットで破格のショートカットに挑戦した」と勇気ポイントをアピールし、デビュー後初めてアルバムのセッションに直接参加し、緊張を乗り越えたエピソードを公開した。SAKURAは、ファンがこれほどまでに望んでいたピンク色の髪をこの日初公開するために夜明けから準備したと明かし、歓声を浴びた。3年ぶりに金髪に戻ったHUH YUNJINは、KIM CHAEWONと共に歌詞を書いた収録曲「Need Your Company」のビハインドを聞かせ、「真心をぎっしり詰め込んで書いた。ガイドを歌ったKIM CHAEWONの声を聞いて心がとろけ、涙を流した」と告白し、会場を温かい雰囲気で包み込んだ。

 しかし、最終的に勝利を手にしたのはHONG EUNCHAEだった。3年前の1st Studio Albumでファンソングの作詞デビューを果たした彼女が、今回のアルバムではなんと3曲にクレジットを載せ、大きく成長した姿を見せたからだ。SAKURAが「ホン・ウンチェ先生だ」と称賛し、HUH YUNJINが最終的な1位として彼女を挙げるという、微笑ましい結末を迎えた。

 ファンとのQ&Aの時間も興味深いものだった。「メンバーの相性」を問う質問に対し、長い時間を共に過ごすうちにおやつの好みも同じになったと語り、「今回のアルバムを準備しながら、メンバーたちがバター餅とモカバンにすっかりハマった。毎日一緒に食べていたら味覚まで似てきた」と、日常的なエピソードで笑いを誘った。また、「Spotifyの年間まとめ(Wrapped)」にどんな曲が入っていたかという話題では、SAKURAは映画『ウィキッド』のOST、KAZUHAはBLACKPINKのJENNIEのソロアルバム、HUH YUNJINはアメリカのシンガーソングライターであるLizzy McAlpine、HONG EUNCHAEは昨年発売した5thミニアルバム『HOT』の「Come Over」を挙げ、それぞれ個性的な好みを垣間見せた。

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