UVERworld TAKUYA∞「心底バンドが好き」――反骨精神の先で見出した“正解” ONE OK ROCK Takaとの約束の背景も語る

UVERworld TAKUYA∞、ライブへの想い

 4月4日と5日の2日間、MUFGスタジアム(国立競技場)で開催される『docomo presents THE MUSIC STADIUM 2026 organized by ONE OK ROCK』。ONE OK ROCKが2日間それぞれ異なる対バン相手とともに熱いライブを繰り広げるこのイベントで、ファンが待ち望んでいた2マンが実現した。その相手とは、1日目のステージに立つUVERworldである。

 昨年、ONE OK ROCKの『ONE OK ROCK DETOX JAPAN TOUR 2025』大阪公演にTAKUYA∞(Vo)がサプライズ出演したことは大きな話題になったが、その際、彼はInstagramでTakaと15年前に交わした「約束」に言及していた。「俺たちが一緒に歌うステージは馬鹿でかい場所で」「高い所で待ち合わせしよう」――Takaの負傷というイレギュラーな事態での「共演」を経て、ついにあるべき形でその約束が果たされるときが来たのだと思うと、まだライブを観る前から気分が高揚してくる。

 そんなエポックメイキングな2マンを前に、TAKUYA∞へのインタビューが実現した。Takaとの関係性についてはもちろん、結成以来25年以上にわたり、ライブハウスからドームやスタジアムまでを縦横無尽に行き来しながらとんでもないライブをやり続けてきたUVERworldの“ライブに懸ける想い”まで、たっぷり語ってもらった。(小川智宏)

「いろんな経験をさせてもらったけど、ライブに勝るものはなかった」

――昨年UVERworldは結成25周年、デビュー20周年というアニバーサリーで、6年ぶりの東京ドーム公演があり、アルバム『EPIPHANY』があり、ドキュメンタリー映画『UVERworld THE MOVIE: 25 to EPIPHANY』があり、さまざまな活動を展開してきました。そんな節目を経て2026年はどんなビジョンを持ってここまで活動してきているんでしょうか?

TAKUYA∞:2026年に何かを叶えたいとか、今年ヒットを出したいとか、そういう気持ちは本当になくて。というのも、本当に「心底バンドが好きだな」っていうのを年々実感してきているので、頑張ってるという意識がどこにもないんですよ。よく「ストイックだ」とか「努力してる」とか言ってもらえるんですけど、僕は本当に好きで、生活の一部としてやっているんです。で、こういうことがこの先ずっと続いていけば、どこかでUVERworldは爆発するだろうし、自分の辿り着きたいところにも必ず辿り着けるっていう、根拠のない自信があるんですよね。だから今年どうっていうよりも、たとえば今もツアー中で、(取材の)3日後に北海道でライブがあるんですけど、そのライブをどう最高にしようかというところしか見てなくて。もっといえば、2025年が節目だっていうイメージもないんです。もちろん、20年間追いかけてくれてるファンの人たちがいるっていう事実を知っているからには、その感謝の気持ちも含めて「20年経ったね」ってお祝いはたくさんしましたけど。

――今おっしゃった「バンドが好き」という想いはずっとあったと思うんですけど、その質が変わってきたという感じなんですか。

TAKUYA∞:そうですね、深くなってきましたね。

UVERworld TAKUYA∞ 撮り下ろし

――それはなぜだと思いますか?

TAKUYA∞:この25年の中でいろんなものに興味を持ってきて……サーフィンしたり、スケボーしたり、友達と遊んだり、洋服を買ったり、美味しいものを食べたり、いろんなことをしてきたんですけど、やっぱりライブに勝るものはなかったっていうところですね。いろんな経験をさせてもらったけど、「これ以上はない」と思った時に、バンドやライブを大事にしていかないとずっと物足りなさがつきまとうんだなって思って、どんどん好きになっていきました。

――今話にあったように現在もツアー中(取材時/3月27日の札幌公演で終了)ですし、UVERworldはワンマンライブを年に50〜60本は必ずやるというペースで活動を続けてきていて。それってこのキャリアのバンドとしてはかなり稀じゃないですか。

TAKUYA∞:そうですね。

――しかもライブハウスからホール、アリーナ、ドームやスタジアムと、あらゆる規模の会場でやるし、フェスやイベントにもバンバン出る。その理由はそこにまさにライブでしか得られないものがあるからだと思うんですが、それは言語化するとどういうものなんでしょう?

TAKUYA∞:楽曲を作る時も、ライブに向けて体づくりをする時も楽しくはやれているんですけど、そのゴールはやっぱりライブなんです。最高のライブをするっていうところに全部ある。それがなければここまで自分を律して生きていけないと思うんです。本当だったら友達と遊べた時間、美味しいものを食べに行けた時間を、自分はやるべきことに変えているからこそ、そのゴールとしてのライブがなかったら苦しい時間になりそうな気がする。だから、そこで本来得られたはずの楽しさや幸せをライブで回収している感覚があるんですよね。自分が何週間、何カ月もかけて作った楽曲を、みんなが聴きに来てくれるという約束があるから全然辛くないっていう。もう、痺れ上がるんですよ。脳内麻薬みたいなものですね。

――その喜びは初めてステージに立った時から感じていました?

TAKUYA∞:解像度高く気づけてはいなかっただけで、最初からあったと思います。中学校の文化祭で同級生とか上級生とかとバンドを組んでステージに立った時に、みんなが自分を見てくれているのを感じた。その感覚は今と変わらない気がします。

UVERworld TAKUYA∞ 撮り下ろし

ライブハウスからスタジアムまで、あらゆる会場でライブをする理由

――UVERworldが初めて東京ドームをやったのが2010年。以降もライブのスケールはどんどん大きくなってきましたけど、会場の規模感とか、目の前に広がる景色の大きさとかによってステージに立ったときの気分は違いますか?

TAKUYA∞:それは全然違います。ライブハウスはライブハウスでおもしろいですけど、でっかいところでやる時の快感っていうか、一度にあれだけの人数が集まってくれることの喜びはありますね。自分も誰かのライブを観に行くけど、もう、相当なことがなかったら行かないんですよね。チケット取ったり移動したりするのも一手間かかるじゃないですか。でも、そういう段階を全員が踏んで、いろんな地方から集まってきてくれているっていう労力を愛情に換算すると、やっぱり感じるものは変わります。

 あと、小さい会場だと集まっているのもかなりコアな人たちだと思うので、MCも等身大でラフな会話も結構できますし、ちょっと挑戦できるような感覚があるんです。でも何万というキャパになってくると、誰かに連れてこられて観ている人たちもいると思うんですよね。そうなると、その連れてきた人が恥ずかしい気持ちにならないようにとか、初めての人にもわかるように段階を踏んだMCをしようとか。そういう違いはやっぱりあります。

――あと、UVERworldってライブをたくさんする中で、メンバーの『生誕祭』、クリスマスライブ、あるいは『男祭り』など、1本1本のライブにちゃんと意味を持たせて特別なものにしているじゃないですか。そこもすごく意識的なのかなと思ってるんですけど、どうですか?

TAKUYA∞:ライブハウスが苦手な人たちもいますし、アリーナじゃ物足りないっていうファンの人たちもいるじゃないですか。僕たちはライブハウス、ホール、アリーナ、ドーム、スタジアムって全部やってるから、好きなところに来ればいいと思ってるんですよね。全部に来てほしいとも思ってないですし。僕たちはライブハウスのライブも好きだし、ドームやスタジアムのライブも好きだからやっているだけなんで、そこに対して頑張って意味を持たせようっていう意識はないです。本当に好きなことをやらせてもらってます。

UVERworld TAKUYA∞ 撮り下ろし

――なるほど。よく「ライブ定番曲」ってあるじゃないですか。もちろんUVERworldにもいっぱいありますけど、その一方で突然昔の曲をやったりとか、そういうことも結構あって。それも自由だなっていつも思うんですよね。

TAKUYA∞:ファンが喜ぶ姿を見るのももちろん嬉しいですし、自分たちもやってて楽しいですからね。

――逆にライブでやることによって、曲が化けたり羽ばたいていったり、成長していったりっていうこともたくさんありますよね。

TAKUYA∞:いっぱいありますね。だいたいどの曲でも、ライブで育っていく感じがします。特にライブの定番って言われている曲たちは、やっぱり想像していたよりも育っていって、今の自分の中でも大きいものになってるなと思います。たとえば「在るべき形」とかはそうですね。「こんなにも自分にとって大きな曲になるんだな」って思っています。今は新しいアルバム(『EPIPHANY』)の「PHOENIX」とか「EPIPHANY」がちょうどライブで育ってきていて。10年、15年前の自分たちが作った楽曲に頼り切らず、今の自分たちでライブを構成できていることにはすごく手応えがあります。もちろん、やっぱり昔の曲は強いなと思う日もありますけどね。

UVERworld『PHOENIX AX』(THE LIVE 2025 at Shibuya eggman)
UVERworld『PHOENIX AX』(EPIPHANY at TOKYO DOME 2025.06.15)

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