Snow Man、新曲「BANG!!」MVに滲む緻密な“原作愛” 9人が体現する『SAKAMOTO DAYS』の世界観
3月25日、Snow Manの新曲「BANG!!」のMVが公式YouTubeチャンネルにて公開された。同曲は4月29日リリースのトリプルA面シングルとなる13thシングル表題曲で、目黒蓮がかつて最強の殺し屋と呼ばれていた坂本太郎役として主演を務める映画『SAKAMOTO DAYS』の主題歌。公開直後からすでにMVは大きな反響を呼んでいるが、映像を観るとその理由がよくわかる。作品の世界観に沿った仕掛けがいたるところに詰まっていて、観れば観るほど発見がある内容になっているのだ。
まず、楽曲について触れたい。同曲が収録されている13thシングルには、同じく元・殺し屋(佐久間大介)が主人公の映画『スペシャルズ』の主題歌「オドロウゼ!」も収録されているが、「BANG!!」はまったく異なる雰囲気を持っている。「オドロウゼ!」がポップで明るい仕上がりだったのに対し、「BANG!!」はスリリングな空気感が漂う1曲だ。常に戦闘が繰り広げられる原作の世界観にぴったりで、疾走感のあるビートはアクションシーンが豊富な漫画の世界を体現しているかのよう。曲全体を通して展開が多いところも、スピード感のあるシーンが描かれている原作とリンクしている。それに、アグレッシブなサウンドはいかにもSnow Manらしい。何度も聴き返したくなる中毒性がある楽曲と言えるだろう。
また、ダンスも見どころたっぷりだ。振り付けを担当したのは、s**t kingz。歌詞をそのまま体で表現したような激しくもキャッチーなコレオグラフで、全体を通して目が離せない。中でもカップラーメンをすする動作をモチーフにした振りや、銃を象徴するハンドサインがLOVEの “L”へと変わる動きは、思わず真似したくなる。クールなダンスとコミカルさが自然に融合しているのは、Snow Manというグループの個性そのものだ。そして、シリアスな殺し屋の世界観の中にユーモアを織り交ぜる『SAKAMOTO DAYS』の作風ともうまく重なっているのではないだろうか。
MVの見どころは、こうした歌とダンスだけにとどまらない。MVをよく観ると、原作漫画との細かなリンクがいくつも仕込まれていることに気がつく。まず、「Snow Mart」という架空のコンビニは、原作に登場する「坂本商店」というコンパクトな小売店を今作のMVの世界観に合わせてにアレンジしたものだろう。そこで繰り広げられるアクションシーンでは、モップやバケツ、買い物カート、缶といった店内にある身近な道具が武器として活躍する。その場にあるものを使って戦うのは坂本の流儀そのもので、Snow Manのパフォーマンスを通して彼を体現しているような説得力がある。
さらに、佐久間の軽やかな身のこなしや髪型、渡辺翔太が手にする瓢箪=アルコールからは、登場人物の陸少糖を思わせ、壁に飾られた「暴飲暴食」と書かれた額縁は殺し屋を引退後に高カロリー食にハマった坂本の姿を連想させる。ラストカットでガラスに映り込んだ太った目黒の姿と、彼が着る「坂本商店」のTシャツからは、徹底した原作愛が伝わってくる。そして、アニメで坂本の声を担当する声優・杉田智和が冒頭のナレーションを務めているのも、ファンにとっては嬉しいポイントだろう。9人という大人数だからこそ生まれるアクションの派手さと華やかさが、映像全体のスケール感を底上げしているとも感じられる。
同曲は原作を持つ実写映画の主題歌としての華やかさがありつつ、作品の世界観にしっかり寄り添っている。それを鮮やかに描き出せるのはSnow Manだからこそ。MVを何度も楽しみつつ、映画と同曲がどうマッチングしているのかにも注目したい。

























