『超いきものがかりフェス』Day1で分かち合った20年分の宝物 槇原敬之やJUJU、上白石萌音らとこの日限りのコラボも

 いきものがかりのデビュー20周年を祝う『超いきものがかりフェス デビュー20周年だよ!! ~ありがとうって伝えたくて~』が3月14日、LaLa arena TOKYO-BAYで華々しく幕を開けた。豪華なアーティストとゲストが続々と登場し、いきものがかりの20年間の歩みと未来への希望を感じさせる、熱狂と感動に包まれた初日の模様をレポートする。

 開場時刻からDJダイノジがステージを盛り上げていたなか、開演時刻になるとオープニングVTRと共にフェスがスタート。彼らがデビューする前の、路上ライブ時代の懐かしい写真なども映し出され、客席から歓声が上がった。そうしているうちに、水野良樹(Gt/Pf)が「どうもー!」、吉岡聖恵(Vo)が「自転車で来ちゃった!」と言いながら、アリーナ後方から自転車に乗って登場するというサプライズ。会場は早くも興奮の渦に包まれ、開会宣言をしようとするとナインティナインの岡村隆史が「ちょっと待った!」と乱入する一幕もあり、祝祭ムードは一気に加速した。

DJダイノジ(写真=堤瑛史)
ナインティナイン 岡村隆史(写真=谷本将典)

 そうして始まった『超いきものがかりフェス』初日のトップバッターを飾ったのは上白石萌音。柔らかく伸びやかな歌声で水野の提供曲「まぶしい」を歌い上げるオープニングに、観客は一気に釘付けに。「いきものがかりのファン歴17年です! リーダーの水野さんに楽曲提供をしていただいた私は最も幸福なファンの一人です」と自己紹介。その後も「perfect scene」や「なんでもないや」を披露し、透明感あふれる歌声で観客を魅了。特に「なんでもないや」の冒頭、アカペラでの歌唱力と表現力が見事で、客席から大きな拍手が沸いた。後のトークコーナーで語っていたが、彼女が小学生の頃に学校で「YELL」を歌うことになったのが、いきものがかりのファンになったきっかけ。そこで初めてJ-POPに触れたという。いきものがかりは20年の歩みのなかで多くのアーティストに影響を与えてきたと思うが、上白石萌音という素晴らしい歌い手の存在もまた、その一人と言えるだろう。この日、昨年配信リリースされた「奇跡のようなこと」をライブ初披露してくれたが、言葉を丁寧に歌い上げながら、祈りのようなバラードで会場を静かな感動で包んだ。上白石は「いきものがかりを聴くと、心が正しい場所に帰っていく気がします」と言っていたが、最後に水野が作詞・作曲を手がけた「夜明けをくちずさめたら」を歌っている時も、きっとそんな感覚なんだろうと思った。このフェスの幕開けに相応しい、心が洗われるようなピュアな輝きを放つアクトだった。

上白石萌音(写真=白重聡一郎)

 続いてステージに登場したアイナ・ジ・エンドもまた、「小学校の給食の時間にコッペパンが苦手で食べられなかった時に流れていたのが『ブルーバード』で、私の応援歌でした」というエピソードを披露。1曲目から「革命道中」でハードなサウンドとアニメーションとダンスで一気に独自の世界観を演出。続く「ZOKINGDOG」ではジャジーなサウンドとチャーミングな“ワンワンダンス”で華やかなショーを展開。MCでは、ステージから見える客層の幅広さに感動した様子で「今の歌うるさかった? ごめんね、でも嬉しいです!」と満面の笑み。そして「私はまだデビュー10周年なので、20周年を迎えられたお二人には言葉にならない尊敬が込み上げてきます。いきものがかりさんと人生を歩んできた方たちのおかげで今回のステージに立てています、ありがとうございます」と素直な言葉で語った。終盤には『いきものがかり meets』にも収録されたカバー曲「じょいふる」を重低音ビートを効かせたアイナ・ジ・エンド流の新解釈で披露し、ラストの「サボテンガール」では観客たちを踊らせて楽しい熱狂の渦に巻き込んだ。「いきものがかりは大好きな先輩。昨日は緊張して寝れなかった」と語っていたキュートな後輩の見事なパフォーマンスだった。

アイナ・ジ・エンド(写真=堤瑛史)

 次に登場したのは、スキマスイッチ。彼らは2003年、いきものがかりは2006年のデビューなので、わずかなキャリアの差はあれど、同じ時代に日本のポップシーンを彩り、背負ってきた2組だ。1曲目の「ガラナ」からオーディエンスは総立ち&手拍子で迎えた。2024年に開催された『スキマフェス』にいきものがかりが出演したこともあり、ファンの親和性の高さを感じさせながら序盤からヒートアップ。そのまま「逆転トリガー」に突入すると、大橋卓弥(Vo/Gt)がステージの端まで行き、歌いながら客席に手を振った。昔を思い出してセンチメンタルになりながらも己を鼓舞するような歌詞を力強く歌う姿は、20周年を迎えたいきものがかりへのメッセージとして届けているようにも思えた。MCで大橋が「長く一緒に音楽活動をしているから同志みたいな気持ち」だと語る。中盤には同じく長くライブ活動を共にしているバンドのメンバーたちと、熟練のサウンドで「ボクノート」や「奏(かなで)」といった代表曲を惜しみなく披露。さらにスキマスイッチ流ファンクでグルーヴィに仕上がった「じょいふる」のカバーでは常田真太郎(Pf/Cho)が華麗なるプレイで魅了し、観客はペンライトを振りかざして盛り上げた。ラストは「Ah Yeah!!」と「全力少年」で畳みかけ、まるでワンマンライブのような熱狂と祝祭空間を生み出した。そして最後は観客と一緒に「いきものがかり20周年! おめでとー!」のコールで晴れやかに締め括った。

スキマスイッチ(写真=白重聡一郎)

関連記事