乃木坂46 井上和が『TIF』チェアマンに就任した意味とは? 指原莉乃、長濱ねるに続く系譜から考える

 乃木坂46の井上和が、『TOKYO IDOL FESTIVAL 2026 supported by にしたんクリニック』の三代目チェアマンに就任した。15年の歴史を持つ世界最大のアイドルフェス『TOKYO IDOL FESTIVA』(以下、『TIF』)のチェアマンは、初代を指原莉乃、二代目を長濱ねるが務めてきた。その系譜に今回、井上の名前が連なることになる。

モデル、ラジオ、俳優業……井上和が広げ続ける活動の場

 井上は、乃木坂46の中心メンバーとして存在感を高めてきただけでなく、モデル、ラジオ、俳優業と活動の場を広げながら、グループの外側にも自然と届く発信を重ねてきた。今回の就任は、そうした井上の歩みがひとつのかたちとして結実したものだと言えるだろう。

井上和(乃木坂46)さんからの【TIF2026チェアマン】就任コメントが到着!

 その大きな手がかりとなるのが、この数年で一気に広がった井上の活動領域だ。2023年に「おひとりさま天国」で初の表題曲センターを務めたあとも、「チートデイ」、「ネーブルオレンジ」(中西アルノとWセンター)とセンターを歴任し、2024年には雑誌『non-no』(集英社)専属モデルに就任。ラジオでは『SCHOOL OF LOCK!』(TOKYO FM)内のコーナー『乃木坂LOCKS!』にレギュラー出演し、2025年末からは久保史緒里の跡を引き継いで『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)の三代目パーソナリティーも担当している。さらに、今年は大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK総合)で茶々役を務めることも決定。アイドル、モデル、ラジオ、俳優。そうした多角的な活動の積み重ねが、今回のチェアマン就任にも繋がったのだろう。

 就任にあたって井上は、「これまでのチェアマンのお仕事を参考にしながら、私なりにしっかり受け取って繋ぎたいと思います」とコメントしている(※1)。この「受け取って繋ぐ」という言葉は、今回の立場を考えるうえで象徴的だ。『TIF』のチェアマンは、単に前に立つだけの役割ではない。イベントに集まる熱や、これまで出演してきた全アイドルが築いてきた流れを受け止め、それを次へと繋いでいく存在でもあるからだ。さらに同じ発表のなかでは、3月の『めざましテレビ』(フジテレビ系)マンスリーエンタメプレゼンターとして番組内でも『TIF』の情報を伝えたいと語っていた。フェスの中に立ちながら、その魅力を外へ届けようとする視点にも、井上らしさがにじんでいる。

 『TIF』チェアマンの系譜を振り返る時、まず大きいのは初代チェアマンを務めた指原の存在だ。2017年から4年にわたってその座を担い続けたことによって、『TIF』における象徴としてのイメージも少しずつ形作られていった。フェスの顔として前に立つ華やかさに加え、アイドルシーンを俯瞰しながら言葉を届ける視点もまた、その役割には求められてきたものだ。チェアマンという立場は、毎年引き継がれていく肩書きであると同時に、その時代のアイドルシーンとの向き合い方を映すものでもある。

https://www.youtube.com/watch?v=Hhg3CuliO8g

 二代目チェアマンの長濱が見せたのは、“華やかさ”とは少し違う魅力だった。就任当時のコメントでは、出演者やファンと一緒に熱い時間を過ごしたいと語り、インタビューでも、チェアマンの仕事を通してアイドルの魅力を自分から引き出して伝えることの難しさと手応えを口にしていた(※2)。さらに現在のアイドルシーンについて、自己プロデュース力やSNSを通したパーソナルな発信の広がりにも言及。そういった長濱の仕事ぶりから見えてきたのは、相手の魅力を受け取り、それを言葉にして届けていく伝達者としてのあり方だ。その視点は、近年のアイドルシーンを考えるうえでも欠かせないものだったと思う。

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