乃木坂46 川﨑桜はなぜ愛される? 写真集『エチュード』に集まる熱視線、5期生最大のヒット作になるか

度胸とサービス精神が備わったアイドル力、氷上で磨かれた見せ方

 もちろん川﨑には、アイドル性の高さもしっかり備わっている。わかりやすい例が、いわゆる“さくたん構文”だ。『真夏の全国ツアー2025』東京公演で「裸足でSummer」を披露した際、「君のお仕事は一つだけ! 私たちの可愛さにメロつくこと!」と客席に呼びかけたのだ。その煽りは会場の空気を変えるほどの力があったし、たったひと言で客席とステージの距離がぐっと縮まり、曲の熱が上がっていくのが伝わる瞬間だった。あの場面が今なお印象に残るのは、言葉の強さだけではなく、川﨑が照れずにやり切ったからこそだろう。可愛さを真正面から差し出して、会場をちゃんと乗せていく。その度胸とサービス精神が、彼女のアイドル性をはっきり示していた。

 
 
 
 
 
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 写真集『エチュード』の舞台に選ばれたのは、川﨑が憧れていたフランス。ニースとパリという空気の異なる二都市で撮影が行われ、海辺での姿や街並みに溶け込むドレスカットなど、場面ごとに違った表情が引き出されている。すでに公開されている先行カットを見る限りでは、リゾートでの開放感と都市に溶け込む洗練された姿などが写し出され、その両方を行き来できるフランスとの相性も良さそうだ。公式X(旧Twitter)で展開されている「#さくたんとお散歩デート」の写真は、フランスの街並みを歩く川﨑を、まるで隣にいる相手の目線で追いかけるように切り取っている。そこに写るのは、カメラに向けて表情を作るというより、歩きながらふっと気が緩んだ顔や、視線がやわらかくなる一瞬。そうしたカットが続くことで、「写真集ではこの先にどんな表情が見られるのか」という想像が自然に膨らみ、写真集を手に取る理由が一段と強くなる。

 その一枚一枚の説得力を底上げしているのが、彼女の身体感覚でもあると思う。『EX大衆』2024年11月号(双葉社)のインタビューで川﨑は、フィギュアスケート経験について「直接ダンスに結びつかなくても、見せ方には活かせるんじゃないかと思って。自分の見せ方を研究するようになったんです」「1分1秒、気を抜かないように、どの瞬間も自分がキレイに見える角度を探して、表情も意識しているんです」と語っている。これはライブでの“見せ方”に関する発言だが、写真集の静止画にもそのまま当てはまるだろう。360度から視線を浴びるフィギュアスケートで身につけたのは、どの角度から見られても崩れない立ち方、見せ方だと考える。自分がどう立てば美しく見えるのかを考え続けてきた時間は、姿勢や視線、指先の伸ばし方にまで表れている。写真集は動きの連続ではなく、一瞬を切り取る表現だからこそ、その差がはっきり出る。だからこそ『エチュード』では、ふとした目線や指先の動きまでが“絵”になっていくはずだ。川﨑の強さが、最もわかりやすい形で残るのが静止画であり、写真集なのだ。

 磨かれた所作の美しさと、飾らない素直さ。その両方が川﨑の強さだ。『エチュード』でどんな表情を見せてくれるのか、次のページをめくるのが楽しみになる一冊になりそうだ。

 
 
 
 
 
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