Juice=Juice「盛れ!ミ・アモーレ」が先取りするハロプロ“サブスク解禁”の未来 スキルと多彩さに集まる注目
Viral Chart Focus
Spotifyの「DailyViralSongs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「SpotifyTopSongs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの1月7日付のTOP10は以下の通り。(※1)
1位:宮城喜代子、青木鈴慕「春の海」
2位:Juice=Juice「盛れ!ミ・アモーレ (Concert 2025 Queen of Hearts Special Flush)」
3位:シャキーラ「Zoo (From "Zootopia 2")」
4位:M!LK「好きすぎて滅!」
5位:Juice=Juice「盛れ!ミ・アモーレ (From THE FIRST TAKE)」
6位:Lenar「Montagem Miau」
7位:Number_i「LAVALAVA」
8位:King & Prince「Theater」
9位:Siero「ニコニコ」
10位:ROIROM「My Princess」
先週のバイラルチャートは、ハロー!プロジェクト(以下、ハロプロ)発のグループであるJuice=Juiceの「盛れ!ミ・アモーレ」が、複数ランクインした。ハロプロの楽曲といえば、Buono!の「初恋サイダー」が音楽番組でのカバーをきっかけにバイラルチャート上位にランクインしたことも記憶に新しい。
1月5日付のデイリーバイラルチャートで「盛れ!ミ・アモーレ (Concert 2025 Queen of Hearts Special Flush)」が初登場2位、「盛れ!ミ・アモーレ (From THE FIRST TAKE)」が初登場6位でランクイン。「盛れ!ミ・アモーレ - Concert 2025 Queen of Hearts Special Flush」は、1月8日付の同チャートで1位を獲得し、「盛れ!ミ・アモーレ - Concert 2025 Queen of Hearts Special Flush」は、そのまま首位をキープしている。これは、Juice=JuiceがYouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』に初登場し、同曲を披露したことがきっかけではあるが、後押ししたのはTikTokをはじめとしたショート動画SNSでの“踊ってみた”の拡散だろう。ハロプロOGの鈴木愛理やME:IのTSUZUMIなどに加え、超特急・リョウガ、INI・木村柾哉、Travis Japan・七五三掛龍也といった面々も同曲のダンスを投稿している。
「盛れ!ミ・アモーレ」は、ラテン調のダンサブルな曲だが、全編を通して維持されるメンバーのテンションが最大の魅力だ。カーニバルさながら、賑やかな雰囲気を持つエモーショナルなアップチューンの中で、特に『THE FIRST TAKE』でのパフォーマンスではメンバーの有澤一華がヴァイオリンを弾き、井上玲音がボイスパーカッションを、江端妃咲はホイッスル披露しているのもすごい。Juice=Juiceは実力派として知られているが、『THE FIRST TAKE』でのパフォーマンス映像が公開されると、歌の技量だけでなく、前述したような多彩な才能を視覚的なインパクトでも残し、一気に注目を集めた。
先述したように、高揚感を持続させたまま走り切る構成は、観客を巻き込むライブ空間との親和性が極めて高い。コール&レスポンスを想定した間の配置は、“集団で盛り上がること”を前提に作られてるからこそ。その特性が活かされ、ひとつの形になったのがライブ音源になる「盛れ!ミ・アモーレ (Concert 2025 Queen of Hearts Special Flush)」だと考察する。ファンの歓声やライブの臨場感をしっかり残しながらも、ボーカルの輪郭が埋もれないミックスが成立している本曲は、リピートしたくなる1曲として評価され、バイラルチャート1位というひとつの到達点につながったのだろう。
加えて注目すべきは「盛れ!ミ・アモーレ」が、Juice=Juiceの最新曲であること。本楽曲は、昨年10月8日発売のニューシングル『四の五の言わず颯(さっ)と別れてあげた/盛れ!ミ・アモーレ』に収録されている楽曲だ。新曲としての鮮度と、長年蓄積されてきた実力とファンダムの基盤が、サブスク解禁というポイントで交差した。新曲でありながら、ライブとパフォーマンスを起点に支持が広がる構造は、ハロプロが一貫して得意としてきた領域だ。これまでOGの楽曲を中心とした楽曲のサブスク解禁がメインだったハロプロも、今年よりサブスク配信することを発表している。今後は、過去曲と新曲が混在する形で、ハロプロの再評価が連鎖的に起こるかもしれない。
今回のJuice=Juiceの「盛れ!ミ・アモーレ」のバイラルチャートのアクションは、その未来を先取りした事例だ。評価される準備がすでに整っていたグループに、ようやくその受け皿が用意されたゆえの結果とも言えると思う。バイラルチャートの風景が、また変わりつつある――。そんなことをひしひしと感じた、2026年、最初のバイラルチャート分析となった。
※1:https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2026-01-07